この1週間の主な出来事です。 ミャンマーのイスラム教徒の状況に関して、イランが国際的な協議を続けています。 アメリカが、核合意を巡り、イランに敵対する行動を取っています。 イランは、テロとの戦いについて戦略的な政策を進め、近隣諸国と協力を行っています。 日本の首相特使として、自民党の高村副総裁がテヘランを訪問しました。

ミャンマーのロヒンギャ族のイスラム教徒は、再び、組織的な暴力にさらされています。国際移民機関は、この5年で最も厳しい暴力により、数万人のロヒンギャ族が国境を越えてバングラデシュに入っていると発表しました。ミャンマー政府は、100万人を超えるロヒンギャ族のイスラム教徒を不法移民と見なし、彼らに市民権を与えていません。パークアーイーン元タイ駐在イラン大使は、次のように語っています。

ロヒンギャ族の難民

 

「イスラム教徒はもともとこの地域に住んでおり、1936年まで、彼らはペルシャ語を話していた。1982年の国籍法により、ミャンマーに住む144の民族のうち、135民族に国籍が与えられた。この中で、イスラム教徒には国籍が与えられず、彼らは強制的に移住させられた」

 

先月25日からこれまでに、ミャンマーの政府軍や過激派仏教徒によるイスラム教徒への新たな攻撃の中で、数千人が死傷しています。過激派仏教徒は、イスラム教徒の財産を強奪するため、彼らを虐殺しようとしています。

 

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、メッカ巡礼の多神教徒に嫌悪を示す儀式で読み上げられた、巡礼者へのメッセージの中で、現在、イスラム世界は混乱に陥っているとし、「ミャンマーのイスラム教徒など、抑圧されているイスラム教徒を擁護することが不可欠だ」と語りました。イランの人々は、先週金曜、金曜礼拝の後に全国で、ミャンマーのイスラム教徒の虐殺を非難するデモ行進を行いました。

 

イラン外務省は、ミャンマーのイスラム教徒の問題を、国際機関、特に国連で提起し、世界の人々や各国政府にこの問題への注目を促そうと努めています。イランのザリーフ外務大臣は、この人道的な悲劇を停止させるための努力や話し合いを続ける中で、トルコ、マレーシア、インドネシアの外務大臣と連絡を取り、ロヒンギャ族に対する暴力を終わらせるためのイスラム諸国の具体的な行動を求めました。*

ザリーフ外相

 

ザリーフ外相はまた、国連のグテーレス事務総長に書簡を送り、ミャンマーのイスラム教徒に対する組織的な暴力の継続について警告し、「国際社会、特に国連は、この問題に関して早急な措置を講じるべきだ」としました。イラン外務省のガーセミー報道官も、「イラン赤新月社が、イランの支援をこの地域の人々に届けることができるようになるまで、イラン政府は努力を続ける」と発表しました。

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イラクとシリアのテロ組織との戦闘における抵抗勢力の勝利は、先週、新たな段階に入りました。シリア軍とその同盟勢力が、シリア東部のデリゾールに入ったことで、3年以上に及ぶ、テロ組織ISISによるこの町の包囲が完全に破られました。ザリーフ外相は、シリアのムアッリム外務大臣と電話で会談し、シリアの政府と国民に向け、デリゾールの包囲打開に祝辞を述べるとともに、イランはシリア政府のテロとの戦いへの支援を続けていくと語りました。

 

シリア危機は、2011年、サウジアラビア、アメリカとその同盟国の支援を受けたテロ組織が、地域の関係をシオニスト政権イスラエルの利益になるように変えるため、大規模な攻撃を行ったことによってはじまりました。しかし、シリア軍は、抵抗勢力の支援を受け、テロリストに大きなダメージを与えることに成功しました。西アジア問題の専門家であるルーイヴァラーン氏は次のように語っています。

 

「シリアの石油は、ハサカとデリゾールにあり、ISISは、この資源を、自分たちの戦闘員を維持するために利用していた。この地域が陥落し、ISISは、シリアの産油地域を失ったことにより、戦闘員を確保する上で問題を抱えることになるだろう」

 

アレッポ、デリゾール、モスル、タルアファルの解放は、イラクとシリアにおけるISISの終焉を伝える大きな一歩です。この成功は、アメリカのISISとの戦いの結果ではありません。シーア派とスンニー派を含めた義勇兵と軍が、ISISとその支援者に対して行った戦闘と抵抗の結果です。ザリーフ外相が、アルマヤーディンのインタビューで語ったように、イランは、イスラムの統一を広めるために大きな犠牲を支払ってきましたが、なおもその道を歩み続けていくのです。

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先週、日本自民党の高村副総裁がイランを訪問しました。

高村副総裁、ローハーニー大統領

 

高村副総裁は、先週、テヘランで、ローハーニー大統領、ザリーフ外相をはじめとする、イランの政府高官と会談しました。高村副総裁はこの訪問で、安倍首相からローハーニー大統領にあてた書簡によるメッセージを手渡しました。このメッセージでは、イランと日本の協力や関係のさらなる拡大が強調されていたと言われています。

 

高村副総裁は、テヘランでの会談で、「イランは常に、地域の平和と安全のために建設的な役割を担ってきた」と語りました。さらに、朝鮮半島の緊張の拡大に触れ、「国際社会は、各国の暴力の拡大を阻止すべきであり、イランは世界の重要な国として、この中で影響力を及ぼすことができる」と述べました。また、テヘラン訪問と、その中でのイランの関係者との政治・経済協議に満足の意を示し、イランの地域における役割を称賛するとともに、「日本は、イランの核合意の順守を尊重する」と語りました。

 

核合意は現在、アメリカの約束不履行の拡大により、政治的な議論の中心となっています。ローハーニー大統領は、高村副総裁との会談で、「イラン政府が核合意の最初の違反者になることはないが、相手側が取り決めを守らなかったり、それに違反したりした場合には、必要な対応を示すだろう」と強調しました。

 

こうした中、先週、アメリカのヘイリー国連大使が、再び、核合意について理にかなわない発言を行いました。

 

ヘイリー国連大使は、先週火曜、アメリカンエンタープライズ研究所で、核合意は欠陥のある合意だとし、「イランはこれまで、この合意に何度も違反してきた」と主張しました。このような主張の一方で、IAEA国際原子力機関のイランに関する新たな定例報告は、再び、イランが核合意のすべての取り決めを順守していること、イランの核活動は、イラン側から申告された長期的な計画と核合意に基づいて進められていることを認めています。

 

アメリカは、イランを核合意の違反者に見せるため、IAEAに圧力をかけ、それによって核合意を停止させ、その責任をイランになすりつけようとしています。地域や世界におけるアメリカの常軌に逸した行動は、アメリカが、拡張主義的な目的を進めるため、脅威に対するアメリカの国益を守るためと称して、世界を欺いていることを示しています。

 

アメリカは、偽りの主張を繰り返すことにより、イランを核合意の違反者として紹介し、イランのミサイル防衛力を脅威であるように見せようとしており、イランをテロ支援で非難しています。このような行動は、国際法規に反するものです。核合意が脅かされたり、地域の安定や安全に問題が生じたりすれば、その責任はアメリカにあります。イランのサーレヒー原子力庁長官は、先週金曜、ドイツのシュピーゲルのインタビューで、イランは常に、核合意を遵守してきたと強調し、「アメリカやその他の国が核合意を離脱した場合、イランも、それ以上、核合意を守ることはない」と語りました。

 

2017年09月12日22時29分
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