• トランプ大統領
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アメリカ政府がイランや核合意に対する立場を表明する予定の日が近づく中、アメリカ政府によるこの核合意遵守についての話し合いが高まっています。

トランプ大統領

 

報道各社は、トランプ大統領は今月12日、イランに対する政府の包括的な戦略を説明するだろうと報じました。その3日後の15日は、2015年にアメリカ議会で可決されたイランの核合意について検討する法に基づき、イランの核合意遵守に対する評価が発表される期限となっています。

IAEA国際原子力機関が、これまで8回もイランの核合意遵守を認めているにも拘わらず、トランプ政権は、イランが遵守していないことを発表し、核合意を巡る今後の判断をアメリカ議会に委ねようとしています。アメリカ議会が、イランの核問題に関する制裁の停止を解除した場合、EUと7カ国、そして国連安保理が認めた合意の破棄につながります。

アメリカが、核合意に関する国際的な意志に疑問を呈していることは、大きな抗議を招いています。この数週間、世界で影響力を持つほぼすべての国と重要な国際機関の関係者が、核合意を危険に陥れようとするトランプ政権の行動に警告を発しています。トランプ大統領は、国際法ではなくジャングルの法を用いようとしているという批判もありました。また、核合意の破棄は、火遊びだとする声もあります。

5+1

現在、核合意は、イランに対する制裁の解除方法やイランの核活動の今後に関する詳細を超え、各国の国際合意の遵守の度合いをはかる基準となっています。アメリカのような国が、他国と合意に至り、その後、政権の変更によって異なるアプローチを取り、多国間の合意を崩すことは、世界に危険なメッセージを送ることになるでしょう。その後、世界のいずれの国も、アメリカの同盟国でさえ、アメリカ政府の約束を信用することはなくなり、国際レベルで不信感が広まることになります。特に、イランはIAEAの数々の報告により、核合意を遵守しているとされています。また、EUをはじめとする世界の多くの国は、核合意後の関係により、イランに数十億ドルの投資を行い、経済協力を進めようとしています。

アメリカが、自国の国益が無視されたという理由だけで、核合意を離脱したり、この合意の実施を妨害したりすることは、世界の他の国々の経済的な利益を損なうことになります。このことから、核合意を破棄したり、損なったりすることは、アメリカのイランに対する敵対的な行動であるだけでなく、国際社会への宣戦布告であり、アメリカの国際体制に対する支配の時代への回帰と見なされるのです。

2017年10月10日19時14分
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