この1週間にイランで起こった主な出来事です。 イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、さまざまな現実を知るための機会としてのハッジ・メッカ巡礼の重要性について語りました。 地域や世界におけるイランの政治協議が行われました。 トルコのエルドアン大統領がテヘランを訪問しました。 そして、核合意を巡る、アメリカの反イランの動きについて見ていきます。

ハーメネイー師が、ハッジ・メッカ巡礼の関係者と会談

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、先週火曜、今年のハッジ・メッカ巡礼のイランの関係者と会談しました。ハーメネイー師はこの会談で、プロパガンダなどの様々な可能性を整えた非常に危険な陣営がイランに敵対していることに触れ、次のように語りました。

 

「イスラム体制は、このような陣営に抵抗するために多くの可能性を有しており、この危険な陣営に対抗する方法は、攻撃的で積極的なプロパガンダに対処し、啓蒙することだ。ハッジはこの行動のための基本となる中心のひとつである」

 

ハーメネイー師は、プロパガンダ的な会合や集会といった、ハッジでの人々とイランのつながりの可能性を阻止したり、制限したりするのは、サウジアラビア政府のイランに対する陰謀だとし、「現在、イスラム世界では、多くのエリートたちが、イスラム体制から真実を聞きたがっている。そのため、覇権主義の排除、西側の本質、イスラムの敵に対する嫌悪といった重要な問題を、鋭い視線から、深い分析とよい言葉によって、新たなメディアの手段を通して聞き手に伝える必要がある」と語りました。

メッカ巡礼

西側のプロパガンダ機関は、イスラムのイメージを壊すことにより、国同士を対立させたり、国内に衝突を引き起こし、イスラム共同体を弱めようとしています。ハッジの期間に、イラン国民の敵の認識、統一の経験を他国に移転することで、このような陰謀を退けることができます。とはいえ、メッカ巡礼の儀式の中で、さまざまな国の人々が互いに有益な経験を伝え合うことに反対する人々もいます。

 

ハーメネイー師は今年、ハッジ・メッカ巡礼期間の巡礼者に宛てたメッセージの中で、イスラム教徒の間に対立を生もうとする覇権主義体制の政策に触れ、次のように語りました。

 

「パレスチナを守り、70年近く、強奪された自分たちの国のために戦っている人々に同調することは、我々すべての最も重要な義務である」

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ハーメネイー師は、テロとの戦いで殉教したホジャジー氏の遺族と面会しました。ホジャジー氏は、8月9日、シリアとイラクの国境でテロ組織ISISの捕虜となり、殉教しました。ハーメネイー師は、これについて次のように語りました。

ハーメネイー師は、ホジャジー氏の遺族と面会

「この誇り高い殉教者に神の平安があるように。神の道における純粋な戦いと殉教により、自分自身と、その国民のすべてを愛される存在とした彼に神の平安があるように」

ハーメネイー師

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イランのザリーフ外務大臣は、先週、2日間にわたってオマーンとカタールを訪問しました。ザリーフ外相は、地域情勢や二国間関係について話し合うため、この訪問を行いました。オマーンとカタールは、ペルシャ湾にあるイランの近隣諸国であり、どちらの国とも、この数か月、経済関係を拡大しています。ザリーフ外相は、オマーンの首都マスカットで、カブース国王、および、アラウィ外相と、地域情勢や二国間関係について話し合いました。

 

ザリーフ外相は、カタールのタミム首長との会談で、すべての近隣諸国と最高の関係を築くというイランの原則的な政策を強調し、イランとカタールの関係が、あらゆる分野でこれまで以上に拡大し、両国の公式機関が、経済関係を活用するために、人々や民間部門の交流の可能性を整えることができるよう期待しているとしました。

ザリーフ大臣、カタールのタミム首長

一方のタミム首長もこの会談で、地域問題や、現在の危機の平和的な解決法を見出す必要性についてのイランの見解を歓迎し、「イランをはじめとする地域諸国と継続的に協議を行うことが不可欠だ」と語りました。

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先週、トルコの政治、軍事関係者がイランを訪問しました。

バーゲリー統合参謀本部議長、アカル参謀総長

 

トルコのアカル参謀議長が、先週日曜夜、軍事関係者を率い、トルコとイランの協議を続けるため、テヘラン入りしました。アカル参謀議長はこの訪問で、イランのバーゲリー統合参謀本部議長、ローハーニー大統領と会談しました。

 

これらの協議が継続される中、トルコのエルドアン大統領もイランを訪問しました。

エルドアン大統領、ローハーニー大統領

この訪問は、トルコとイランが、二国間や地域関係の枠内で、関係拡大を重視しており、この最高レベルの会談により、イランとトルコの関係が深まり、地域問題に関する協調が今後、高まることを示しています。

 

ハーメネイー師は先週水曜夜、エルドアン大統領との会談で、イラク・クルド人自治区の住民投票の実施による、アメリカとシオニスト政権イスラエルの利益に触れ、「アメリカなどの大国は信用できず、地域に新たなイスラエルを作ろうとしている」と語りました。ハーメネイー師は、イラク・クルド人自治区の住民投票の実施は、地域に対する裏切りであり、その将来を脅かすことになるとし、この行動が長期的に近隣諸国に及ぼす影響に触れ、「イランとトルコは、この出来事に対して、あらゆる可能な措置を講じるべきであり、イラク政府もまた、この問題の中で、真剣に決定を下し、行動する必要がある」と強調しました。

ハーメネイー師、エルドアン大統領

 

ハーメネイー師はまた、カザフスタンのアスタナでの、シリアの和平に関する協議におけるイランとトルコの協力、この協力によるシリア問題の改善の流れに満足の意を示し、「とはいえ、ISISやタクフィール主義の問題がこのような形で終わることはなく、この問題の解決には、長期的な計画が必要だ」と語りました。

 

一方のエルドアン大統領もこの会談で、地域におけるイランとトルコの力強い連帯の必要性を強調し、「否定できない証拠により、アメリカとイスラエルは、クルド人自治区の問題において大筋の合意に至っていることが分かっている。イラク・クルド人自治区のバルザニ議長は、住民投票の実施により、取り返しのつかない過ちを犯した」と語りました。

 

クルド人自治区のイラクからの分離は、シオニスト政権が地域に誕生したことで、この70年に生まれたような結果を地域にもたらすことになるでしょう。

 

シオニスト政権は、1948年、西側の支援を受け、パレスチナの土地に誕生しました。この70年、この政権と近隣諸国の間では、次々に争いや混乱が生まれました。一方で、占領された土地の内部でも、常に、パレスチナ人とシオニストの間で、権利を巡る対立が絶えません。中東問題の専門家であるハーディ・モハンマディ氏は次のように語っています。

 

「シオニスト政権の誕生は、地域諸国から認められなかったために、この政権の孤立につながった。また、この政権の存在により、テロや過激派が拡大した。その影響は、世界や地域を脅威に直面させている。シオニスト政権の関係者、特にネタニヤフ首相は、クルド人に対して分離を目指す住民投票の実施を奨励した。なぜなら、地域に第二のイスラエルが誕生し、情勢不安の新たな波が生まれれば、この政権が安全地帯に入ることをよく知っているからだ」

 

イスラエルの存在は、基本的に西側のシナリオであり、現在、同じシナリオが、イラクで繰り返されています。その目的は、地域におけるシオニストの影響力を拡大することです。分離のシナリオは、長年にわたって地域で実地されており、騒動や衝突によって追求されています。イラクだけではありません。このシナリオはそれ以前にスーダンで実施され、現在は、イエメンやリビアでも、分離のシナリオが追求されています。スーダンの分離の経験は、この国の北と南の危機の明らかな一例です。アメリカとイスラエルの目的は、イスラム諸国を弱め、小国に分割することにあります。

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アイルランド上院議長が、先週、イランを訪問しました。イランとアイルランドの政府高官の協議の中心は、核合意でした。ここからは、この問題についてお話しします。

アイルランドのオドノヴァン上院議長

 

イランのローハーニー大統領は、アイルランドのオドノヴァン上院議長との会談で、イランは核合意を遵守しているとし、「IAEA国際原子力機関は、8度の報告の中で、イランが取り決めを完全に順守していることを強調しており、繰り返し表明してきたように、イランは核合意の最初の違反者にはならない」と語りました。

 

一方のオドノヴァン議長もこの会談で、政治、経済、文化、観光の分野でのイランとアイルランドの関係レベルを向上させる必要性に触れ、核合意は実施のプロセスを続けるべきだとし、「ヨーロッパ諸国は、核合意が取り決め実施のルートを外れるべきではないと考えている。なぜなら、核合意の逸脱によって利益を得る国はないからだ」と語りました。

 

イランは、核合意を重要な国際合意と見なしています。IAEAの報告ではイランが常に取り決めを遵守していることが認められていますが、アメリカ政府は取り決めを守っていないばかりか、さまざまな法を制定することにより、国際的な協力の雰囲気を壊しています。核合意は現在、アメリカの約束不履行により、政治的な対話における主要な議題のひとつになっています。

 

イランのホシュルー国連大使は、国連に対し、核合意についてより建設的なアプローチを取るよう要請するとともに、「外交の弱体化につながる、この合意を弱めるための努力に対処すべきだ」と語りました。ホシュルー大使は、国連総会の会合で、現在世界は、いつの時代にも増して、国際問題を解決するための数カ国による措置を必要としているとしたグテーレス事務総長の発言に触れ、多極化を弱めようとする一部の大国の行動に懸念を示しました。

 

2017年10月11日14時05分
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