• OPEC石油輸出国機構
    OPEC石油輸出国機構

アメリカの核合意離脱と、対イラン制裁の復活から1ヶ月以上が経とうとしています。

イランに対する石油関連の制裁は11月から始まる予定で、これまでのところ、イランの石油の生産と輸出のレベルに変化はありません。しかし、この短期間のうちに、否定的な報道が聞こえており、それは、失望を注ぎ込もうとするものです。これに関する新たなシナリオの一つは、サウジアラビアによる石油市場での世論操作であり、アメリカに同調し、イランへの圧力を拡大するものです。

サウジアラビアのファリハ・エネルギー大臣

 

ファリハ・エネルギー大臣は、供給への懸念を払拭するため、OPEC石油輸出国機構の生産量を段階的に増加していきたい」と語りました。しかし、このシナリオはどの程度、現実に近いものなのでしょうか?

サウジアラビアは、2016年まで、イランの経済にダメージを与えるため、石油価格を抑える政策を進めていました。しかし、石油収入の大幅な減少によって1000億ドルの財政赤字を抱えたとき、彼らは生産枠の縮小というOPECの決定に同意しました。OPEC非加盟の産油国であるロシアも、この決定に同調しました。

イランのカーゼムプールOPEC代表は、次のように語っています。

「市場への石油の供給は、現在、好ましい状況にあり、OPECは、石油の生産量に関する決定を今年末まで遵守すべきだ」

カーゼムプール代表はまた、次のように語りました。

「イランは、次期OPEC会合で、ベネズエラ、イラクと共に、サウジアラビアとロシアが支持する産油量の増加の提案に、拒否権を行使する」

この問題に関しては最終的な決定は下されておらず、この計画の詳細についてはOPECの会合で話し合いが行われることになっています。OPECの次期会合は、今月22日と23日に開催されます。こうした中、すでに明らかなように、現在の状況の中でこのような計画を進めることには経済的な根拠がなく、これは主に、政治的な行動に集中したものです。

アメリカのトランプ大統領が、核合意の離脱前、サウジアラビアに対し、イランからの原油輸出が減少し、供給不足となった場合、それを補完するよう求めた、と報じられています。イラン石油省のヤールジャーニー元OPEC担当局長は、次のように語っています。

「石油の関係者はこの会合で、イランの石油輸出量の減少に関する予想をもとに、生産枠の拡大が決定されるのを許してはならない。石油価格の下落に対するイランの力と、エネルギー分野の全面的な外交が、この困難な時期を乗り越えるための最も重要な手段である」

イランのザンゲネ石油大臣は、以前、OPECの加盟・非加盟国の増産に関する見解に触れ、「OPECの決定は、すべての加盟国の一致によって下される」と語りました。

OPECの加盟・非加盟国の中に、増産と石油価格の暴落という過去の過ちを繰り返そうとする国がいるでしょうか?石油の供給過多と価格の下落によって利益を得るのは、消費国のみです。ブルームバーグは次のように伝えています。

「ファリハ・エネルギー大臣は、2011年にOPECからくらったダメージを再び蒙り、当時のサウジアラビア石油大臣が、“OPEC市場最悪の会合”と呼んだ事柄を繰り返そうとしているようだ」

2018年06月19日19時33分
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