この1週間にイランで起こった主な出来事です。                  

イランのローハーニー大統領が、スイスとオーストリアを訪問しました。

核合意合同委員会の外相会合がオーストリアのウィーンで開催されました。

テヘランに駐在するフランスとベルギーの大使、ドイツの臨時大使が、イラン外務省に呼び出されました。

ウィーンでオーストリア大統領の出迎えを受けるローハーニー大統領

先週、イランのローハーニー大統領は、スイスとオーストリアを訪問しました。

この訪問での会談の重要な議題は、核合意と両国の経済関係でした。ローハーニー大統領のスイスとオーストリアの訪問の後、ウィーンで、核合意合同委員会の外相会合が開催されました。

 

アメリカが5月8日に核合意から離脱し、ヨーロッパ諸国がこの合意の維持を求めた後、イランは、アメリカの制裁が復活した後、イランの核合意による利益の具体的な保障を示す機会をヨーロッパに与えました。イランは、核合意の他の締結国の要請により、イランの利益が確保されるのを確かめるため、アメリカの大きな違反に対する対応を延期しました。

 

アメリカが核合意から離脱した後の2ヶ月間、核合意に沿ったイランの経済的な利益を確保するために多くの努力が行われました。この努力の一環として、オーストリアのウィーンで、7日金曜、アメリカの離脱後初めての核合意合同委員会・外相会合が開催され、イラン、ドイツ、フランス、中国、ロシアの外相、イギリスの外務次官、EUのモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表が出席しました。

ウィーンでの核合意合同委員会の会合

 

ウィーンの会合では、イランへの投資、経済協力、運輸、銀行関係、原油の売却の継続といった問題について話し合いが行われました。モゲリーニ上級代表が読み上げた核合意合同委員会の最終声明では、この協力の継続と核合意の維持が強調されました。

 

核合意合同委員会の最終声明は、イランの利益の保障におけるヨーロッパの影響力と具体的な措置への期待とはかけ離れたものとなっています。イランのザリーフ外務大臣は、核合意合同委員会の外相会合の後、「イラン国民の利益は、核合意に基づいて保障されるべきだ」と語りました。

 

ヨーロッパの措置の結果を確信できないことは、核合意合同委員会の会合の前から明らかでした。イランのローハーニー大統領は、この会合の前にドイツのメルケル首相と電話で会談し、核合意の協力継続に関するヨーロッパ3か国の提案は、失望するものだったとし、次のように強調しました。

 

「ウィーンでのヨーロッパ諸国の外相会合のプロセスが、イランの協力を促すようなものであれば、ヨーロッパとの協力を継続する」

 

ローハーニー大統領はまた、フランスのマクロン大統領とも電話で会談し、ヨーロッパ3か国の提案の内容は適切なものではなかったとしました。

 

ヨーロッパの提案の内容は、全体としては、アメリカへのヨーロッパの反対の一部が盛り込まれており、重要な点を含んでいるかもしれませんが、容認できるレベルにはなく、それを、核合意におけるイランの利益を守るためのEU独自の可能性を活用したものと見なすことはできません。自由貿易と主権の原則は、各国の関係が、共通の利益に基づいて築かれるべきだと定義されています。

ローハーニー大統領と天野事務局長

 

ローハーニー大統領は、ウィーンで、IAEA国際原子力機関の天野事務局長と会談し、イラン国民の核合意における権利が満たされなければ、我々が核合意に留まる理由はないと強調し、次のように語りました。

 

「イランの核活動は常に平和目的で行われているが、IAEAとの協力レベルについて決定するのはイランであり、イランとIAEAの協力レベルの変更や状況の変化の責任は、新たな状況を生み出した国々が負うことになる」

 

イラン外務省は、先週、イランに駐在するフランスとベルギーの大使、および、ドイツの臨時大使を呼び出し、パリで行われたテロ組織モナーフェギンの集会での爆弾テロを企てたという根拠のない理由で、ドイツ駐在の外交官の一人が逮捕されたことに抗議しました。

イラン外務省

 

6月30日、ベルギー警察は、イラン系ベルギー人の男女を、フランスでのモナーフェギンの集会を襲撃しようとした容疑で逮捕しました。オーストリアに住むイランの外交官も、この男女とつながりがあったという主張で、ドイツ当局に逮捕され、またこの事件に関連して、フランスでも1人が逮捕されました。

 

この根拠のない事件がすぐにメディアで報道されたことから、その目的が、イランとヨーロッパの関係を壊すことにあることは明らかでした。この根拠のない事件を作り出すのに選ばれた時期も完全に計画的なもので、一部の西側メディアとの調整により、ローハーニー大統領のヨーロッパ訪問をわきに追いやるために計画されたものでした。

 

イランに対する計画的なメディアの攻撃は、フランス政府が、テロとの戦いを主張しながら、モナーフェギンとその支持者の会合を開いたときに行われました。モナーフェギンは、数々のテロ作戦による、イランの市民1万7000人以上の殉教に関与しました。

パリでのモナーフェギンの会合

 

パリでのモナーフェギンの集会は、先週日曜、トランプ大統領の弁護士らが出席し、一部の西側の関係者が演説を行う中で開催されました。

 

イギリスの新聞、ガーディアンは、パリでの会合について、次のように報じました。

 

「この集会に出席したイラン人は半数に満たなかった。その多くは、バスに乗り、週末の休暇と食事を約束され、フランスの首都に連れてこられた外国の移民だった」

 

現在、世界の世論やヨーロッパの人々は、サウジアラビアが、シリア、リビア、イエメンの衝突や戦争を煽るために何十億ドルもの費用を投じていることを知っています。タクフィール主義のテロリストは、アメリカ、サウジアラビア、シオニスト政権イスラエルの支援による産物です。2001年のアメリカ同時多発テロ事件の実行犯19人のうち、15人はサウジアラビア国籍を有していました。しかし、アメリカ政府はしばらくの間、9.11の調査報告にあったこの事実を隠蔽していました。

 

イランは、これまで何度も表明してきたように、世界のあらゆる場所におけるあらゆる形でのテロや暴力を非難し、容認できないものと見なしています。イランは、地域におけるテロによって多くの被害を蒙ってきました。先週は、過去にあった、そのような苦い出来事を思い起こす日にあたりました。

 

1982年7月5日、シオニスト政権の傭兵が、レバノンで、イラン人外交官4人を拉致しました。ベイルートのイラン大使館のホセイニー代理大使は、先週、この4人の外交官の拉致事件から36年を迎えた式典で、1982年7月、レバノン領土の広範囲がシオニスト政権の占領下にあったとし、「イラン人外交官の拉致事件の真の責任は、シオニストの占領者にある」と語りました。また、「イラン政府、レバノン政府、国連をはじめとする全ての当事者から構成される調査委員会を結成し、イラン人外交官の安否を明らかにすべきだ」と述べました。

 

イランに対する敵対は広範囲にわたっています。アメリカ国務省は、人身売買に関する年次報告の中で、イランに対して根拠のない非難を行いました。アメリカ政府は、北朝鮮、ネパール、ソマリア、南スーダン、イエメン、その他数か国とともに、イランを人身売買への対策に関して最低レベルの国と評価しました。

 

こうした中、イランは数年前から人身売買への対策として、さまざまな法を制定してきました。イランの憲法第156条でも、この罪への対策がはっきりと強調されています。

 

イランは、人身売買への対策に関する法案を可決し、国際社会の足並みに合わせ、真剣な対策を開始しています。この中で、イランの、難民への支援やアフガニスタン人の人権への注目は、国連やヨーロッパの独立機関から何度も称賛されてきました。

 

イラン外務省外国人総局のサーレヒー氏は、先週、マシュハドで開催された会合で、イランには200万人のアフガン難民がいるとし、「昨年のアフガン難民に関するイランの措置には、移民の子供10万5000人への教育の提供、4000人の難病患者の治療、9万2000人の無料の保険加入があった」と語りました。

 

サーレヒー氏は、「読み書きのできないアフガン人の親75万5346人には、識字率向上運動によって教育が施された。昨年の大学入試では、イランで学んだアフガニスタン人の生徒90人が上位に入った」と述べました。現在、イランの大学では、2万4500人のアフガン人の学生が学んでいます。

 

アメリカ政府は、世界の難民の権利擁護を訴えていますが、人身売買の犠牲者およそ300万人の半数が、アメリカとヨーロッパに渡っています。アメリカの公式機関の調査には次のようにあります。

 

「毎年、10万人を超える少女が、性的搾取の対象としてアメリカで売買されている。ワシントンでも、13歳ほどの少女が、性的搾取の対象として売買されている」

 

全米人身取り引きホットラインも、この問題を認めています。アメリカ政府は、このような報告の発表により、実際、他国に対する世論操作を行おうとしており、イランはアメリカのプロパガンダの標的になっています。

 

2018年07月10日20時06分
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