• EUとイラン
    EUとイラン

5月8日にアメリカが核合意からの離脱を発表したことで、この重要な合意は危機に晒されることになりました。

5+1

 

ヨーロッパは、イランの核合意を、地域や世界の安定と安全にとっての重要な歩みと見なしています。アメリカのトランプ大統領が、核関連の対イラン制裁の復活を宣言した中で、それは特に顕著になっています。

アメリカ政府は、11月4日までにイラン産原油の輸出をゼロにすると発表しました。アメリカ政府は、イラン産原油を購入する国や企業のいずれに対しても免除を考慮しないと主張しています。これにより、イラン政府は、イランが核合意を遵守するための条件として、ヨーロッパがイラン産原油の輸入を保障することを挙げています。

イラン産原油を運ぶタンカー

 

ヨーロッパは、イランの核合意継続は、イランがこの合意から利益を得られるかにかかっていることをよくしっています。言い換えれば、イランに対して核合意の遵守を求めるのと同時に、核関連の対イラン制裁を復活させることはできません。そのため、ベルギーのブリュッセルで開催されたEU外相会合の目的のひとつは、アメリカの対イラン制裁復活後の石油の輸出に対する影響を減らす方法について検討することでした。フランスのルドリアン外務大臣は、この会合の前に、この会合の参加者が、イランとの核合意について協議することに触れ、「ヨーロッパ諸国の目的は、イラン産原油の輸出継続を確認することにある」と強調しました。ルドリアン外相は次のように語りました。

「ウィーンで、我々は、イランとの核合意が継続されていることを目にした。我々の目的は、イランが原油の輸出を続けられることを確認することだ」

フランスのルドリアン外務大臣

 

イランと5カ国の外相は、2週間前、アメリカ抜きで核合意の実施を継続することに関して話し合いました。その後、EUは、声明を発表し、「双方の優先事項のひとつは、原油売却の継続と、金融ネットワークの維持だ」と強調しました。

これに対し、石油関連の対イラン制裁の効果に期待を寄せるアメリカは、イラン産原油の禁輸を目的とした他国への脅迫を強めています。これについて、アメリカ国務省の関係者は、「イラン産原油の輸入国がイランからの原油の輸入をゼロにしなかった場合、アメリカの制裁の対象になる」と語りました。

欧州外交評議会

 

こうした脅迫にもかかわらず、フランス、ドイツ、イギリスのヨーロッパ3カ国とEU、そしてロシアの行動は、彼らがイランとの石油の取り引きを続けようとしていることを物語っています。EUはイランへの提案の中で、イランからの原油の輸入継続を示し、ロシアも、石油をはじめとする経済取引を増やす意向を強調しています。さらに中国も、イランとの石油取り引きの継続を求めています。イラン産原油の主要な輸入国であるインドは、「イランからの原油の輸入による国益を守るために、可能な限りのことをする」と発表しました。インド外務省の報道官は、これについて、「我々は、必要なあらゆる措置を行う」と述べました。これらは皆、アメリカのイラン産原油の輸出をゼロにする政策の失敗を物語っているのです。

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2018年07月17日22時52分
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