• パレスチナ解放機構の代表部
    パレスチナ解放機構の代表部

数週間に及ぶ警告の末、アメリカ政府は、ワシントンにあるパレスチナ解放機構の代表部を閉鎖を指示しました。

パレスチナ解放機構の代表部

 

アメリカ政府は、これ以前に、パレスチナ自治政府が国際刑事裁判所に対し、イスラエルへの捜査を働きかけた場合、ワシントンにあるパレスチナ解放機構の代表部を閉鎖すると警告していました。

パレスチナ当局がこの警告を無視したため、アメリカ政府も、それを実行に移しました。こうして、ワシントンのパレスチナ解放機構の代表部は、23年ぶりに閉鎖されました。この行動は、アメリカ政府の新たなアプローチを物語っています。トランプ大統領は、これまでの12人のアメリカの歴代大統領と同じように、パレスチナとイスラエルの和平を実現し、自分の名が歴史に刻まれるよう努めています。しかし、アメリカ政府が、中立的な仲介者ではなく、イスラエルの戦略的なパートナーとして、この問題に介入しているため、この和平はこれまでのところ、実現していません。また、トランプ政権のシオニストに対する支援は、アメリカのこれまでのどの政権よりも明らかであるため、パレスチナとイスラエルの合意への道は、さらに険しいものになっています。

パレスチナ解放機構

 

トランプ大統領は、ユダヤ教の聖地「嘆きの壁」を現職のアメリカ大統領として初めて訪問しました。また、テルアビブにあるアメリカ大使館を、ベイトルモガッダス・エルサレムに移転すると発表しています。さらに、パレスチナ領土のシオニスト政権による入植地建設を支持し、ベイトルモガッダスのイスラエルへの完全な移譲を求めています。

さらに、トランプ大統領がパレスチナに提案する計画では、1967年の国境やパレスチナ人のヨルダン川西岸への帰還にこだわらないパレスチナ独立国家の樹立が提示されていると言われています。

パレスチナ解放機構の代表部

 

言い換えれば、トランプ大統領の計画では、独立国家の樹立に関するパレスチナ人の理想の柱が無視されているのです。そのため、パレスチナの和平を支持するグループも、この計画を支持していません。こうした中、トランプ政権は、西アジアに、アメリカ、イスラエル、サウジアラビアの連合を作り、パレスチナにその理想を断念させようとしています。少し前、パレスチナ自治政府のアッバス議長が、サウジアラビアのリヤドで、同国のムハンマド皇太子と会談しました。それは、レバノンのハリリ首相が辞任を余儀なくされた数日後のことで、これは、アメリカとパレスチナ解放機構の関係やワシントンの代表部閉鎖といった新しい出来事と無関係ではないでしょう。

こうした中、イスラエルとサウジアラビアが、アメリカの主導によって直接、接触しているといううわさが飛び交っています。その結果、トランプ大統領の中東を実現するための土台が、何の障害もなく整えられるよう、イスラエルの安全保障上やそれ以外のニーズに基づいた和解を迫るために、パレスチナに圧力がかけられることになるでしょう。ところが、この中東という重要な地域における歴史的な流れが示しているのは、このような目的が実現されることはない、ということなのです。

2017年11月21日02時04分
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