• イギリスのEU離脱による経済的な影響

イギリスのオズボーン財務大臣が、国民投票のEU離脱支持という結果について、イギリス政府の経済的な見解を声明で発表すると語っています。

ラシーディ解説員

オズボーン財務相は、26日日曜、「政府の経済的な見解を発表するのは、金融市場に再び安心を与えるためのものだ」と語りました。24日金曜にイギリスの国民投票の結果が発表された後、世界の株式市場では、およそ2兆ドルの含み資産が喪失しました。さらに、イギリスの通貨ポンドが急落し、31年ぶりの安値となりました。

イギリスで23日木曜に実施された国民投票で、EU離脱の支持派が52%を占めました。こうした中、イギリスは、正式にEU離脱を発表した後、加盟国としての権利を失うまでの2年間に、離脱に伴う状況に関して、他の加盟国と協議を行う必要があります。イギリスのハモンド外務大臣は、26日、「イギリス政府は、EU離脱の発表を急ぐつもりはなく、ヨーロッパの単一市場へのアクセスを守ることが不可欠だ」と強調しました。ハモンド外相は、「イギリス外務省は、EUを離脱した後も、ヨーロッパの単一市場へのアクセスが守られるよう望んでいる」と述べました。

IMF国際通貨基金のラガルド専務理事は、26日、アメリカ・コロラド州での会合で、中央銀行や国際市場はイギリスのEU離脱への対策が必要だとしました。ラガルド専務理事は、「金融市場は、全体的に、イギリスのEU離脱を真剣に捉えていなかった」とし、「突然、大きな動きが起こり、その結果、ポンドが急落した」と語りました。国民投票の後、IMFの専門家は、イギリスのEU離脱は、長期的に見て、イギリスの生産力や投資、貿易に新たな障害が生じるため、生産や収入に大きな悪影響をもたらすだろうと警告していました。

日本も、今回の結果にいち早く反応を示し、為替市場の監視を求めました。安倍首相は、27日月曜、麻生財務大臣に対し、為替市場の動向を見守り、必要な場合には対策を講じるよう求めました。安倍首相は、イギリスの国民投票で、離脱派の勝利が発表された後、政府と日銀による緊急会合を開き、「金融市場には、今もリスクや不安が広がっている」と語りました。また、「市場を安定させるための努力を継続すべきだ」と強調しました。

27日のアジアの為替市場の最初の取り引きでも、ポンドの下落が続きました。国民投票の結果による最初の影響は、ポンドの11%の下落でしたが、専門家は、この結果はイギリスの経済に長期的な影響をもたらすとしています。経済の専門家や金融機関などは、そうした影響として、イギリス経済の6%の縮小と、世界の金融の中心地としてのロンドンの地位の喪失を挙げています。

今回の国民投票の結果は、イギリスの経済や財政に大きな影響を及ぼすことでしょう。専門家は、この投票による敗者はイギリスだけでなく、EU全体も、現在残っている政治的、経済的な統一を失う可能性があるとしています。

2016年06月27日19時03分
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