フィリピンのドゥテルテ大統領が、アメリカに対し、フィリピン南部から軍隊を撤退させるよう求めました。

ガッファーリー解説員

ドゥテルテ大統領は、最近、ラオスでの会議で、アメリカのオバマ大統領に対し、暴言を吐きました。両者の言葉の応酬はどうやら関係の緊迫化につながったようですが、アメリカとフィリピンの数年間の軍事関係が一言の中傷で崩れ、アメリカ軍の撤退につながるということはないようです。

フィリピンはスペインと日本の植民地支配から解放された後、アメリカの新植民地主義のもとに置かれました。アメリカは、政治、安全保障面での戦略の形成と統一の後、フィリピンに駐留しないと約束しました。しかしアメリカ政府のこうした表明や立場は、冷戦時代のものでした。アメリカはフィリピンの領土から撤退しないばかりか、協定を結ぶことで実際、フィリピンに誕生した政府を、さらにアメリカに頼るよう仕向けることになるでしょう。その明らかな例を、21年間のマルコス独裁政権時代に見ることができます。この政権はアメリカと軍事・防衛・治安協定を締結することで、実際、フィリピンをアメリカの基地に変えました。

多くのフィリピン人がマルコス政権時代にアメリカの覇権主義との戦いの犠牲になってきたことは別としても、実際、フィリピンはいまっも外交的な意味で、正式な独立を遂げていません。なぜなら、マルコス大統領の後に権力を握った人々は、アメリカの利益に沿った政策をとったからです。アロヨ元大統領は、上院議員時代に多大な労を払って、アメリカ軍に2つの基地を明け渡させる法案を可決させましたが、まもなくアメリカはアロヨ氏に、両国の間で締結した防衛・治安協定に基づき、テロ対策においてアメリカを支持することを義務付けました。実際、アメリカはテロを誇張し、再度自らの軍隊をフィリピンに駐留させたのです。

おそらく、アメリカ軍の駐留縮小に関するフィリピン人の継続的な抗議は、肯定的な一歩と見なされますが、政府と国民の間に十分な団結が存在せず、政府が覇権のための道具と見なされる限り、アメリカの軍事的覇権主義との戦いについて議論することは無意味でしょう。

一部の専門家は、ドゥテルテ大統領は、国民から更なる信用を取り付けるために、アメリカ軍の撤退を要請したと考えています。もしこの推測が正しければ、ドゥテルテ大統領の反米姿勢の本質が国民に明らかになることは間違いないでしょう。一方でもし同大統領が本当にアメリカとの軍事関係を停止しようとするのであれば、次の行動が期待されるべきでしょう。

2016年09月13日19時51分
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