• トランプ大統領、習近平国家主席
    トランプ大統領、習近平国家主席

中国の習近平国家主席が、ベトナムで行われたAPEC・アジア太平洋経済協力会議の首脳会合で、多国間の貿易体制の維持を強調しました。

習国家主席は一方的な傾向に対抗するよう呼びかけました。

APECの首脳会合

2日間にわたって行われるAPECの首脳会合は、ベトナムのダナンで10日金曜から開幕しました。習国家主席の貿易体制の多国化への強調は、アメリカのトランプ大統領の保護主義的な政策とは真逆のものです。

トランプ大統領

近年、アメリカは国際市場における影響力と参入の強化を目的として、関税の撤廃や関税率の引き下げにより、貿易体制の多国化のスローガンを支持しており、それを受け入れさせるよう、各国に圧力を行使していました。しかし。中国などの国の経済成長と、国際市場における影響力の拡大、アメリカ市場の支配により、現在、アメリカの政府関係者はこれらの国に制限を加えるため、国内生産の保護を優先事項として、貿易のバランスをとるため、日本、中国、韓国などの各国に圧力を行使しています。このため、習国家主席は、貿易のバランスを強調するとともに、トランプ大統領がバランスの問題によりその目的を果たすことができないよう、貿易体制の多国化の維持と強化を求めています。世界銀行グループのアナベル・ゴンザレス貿易・競争力担当局長は次のように語っています。

「調査が示すところによれば、国際貿易の成長速度は鈍化しており、この1年半の間の貿易の自由化の減少も、懸念すべきものとなっている。トランプ大統領の政策をはじめとした、極端な保護主義による危険性は、多国化を脅かしている」

アメリカのホワイトハウスは、貿易体制の多国化を一方的に利用しているとして、中国などの一部の国を非難することで、貿易赤字を減らすため、アメリカの産業に対する保護主義政策を推進しようとしています。ハーバード大学の経済専門家、マーティン・フェルドシュタイン教授は、次のように語っています。

「アメリカの貿易赤字の理由のひとつは、支出が収入より上回っていることにあり、これは赤字予算となる。支出された金額は、外国のサービスや製品に流れる。また、このような支出には、外国からの債務の借り入れも含まれており、これによってアメリカの債務は増加する」

トランプ大統領、習近平国家主席

いずれにせよ、多くの専門家は、あらゆる面におけるアメリカの世界的な衰退の始まりを強調しており、トランプ大統領の保護主義政策も、アメリカドルの弱体化に対抗することができないと考えています。ドイツの雑誌シュピーゲルも、アメリカの経済政策は、恐れと失望を含んでおり、誤ったナショナリズム的な傾向に陥っているとしています。トランプ政権は、貿易協定を疑問視しており、それはアメリカの利益にならないとしています。そしてアメリカの失業率を高めていると、繰り返し昔からのアメリカの貿易相手国を批判しています。トランプ大統領は、アメリカは多国間の貿易体制の犠牲者だとしていますが、その貿易体制を生み出したのは、アメリカ自身なのです。

2017年11月11日18時52分
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