• トランプ大統領
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アメリカのトランプ大統領が、イランに対する脅迫を続ける中で、再び、イランとの協議への関心について語りました。

トランプ大統領は、NATO北大西洋条約機構の首脳会議の後に行われた会見で、「いつの日からイラン側から電話がきて、合意を要請され、我々は合意するだろう」と語りました。

トランプ大統領が、イランとの核合意からの離脱を発表した後、イランとの合意への関心について語るのは、これで何度目かになります。こうした中、アメリカの政府高官による矛盾した言動は、イランとアメリカの新たな合意を目指した共通の理解の下地を台無しにしています。

各国の合意は、相互尊重や信頼などの最低限の条件を必要とします。しかしアメリカは、トランプ政権の発足により、このような最低限の条件すら持ち合わせていません。7カ国とEUが10年以上もかけて協議を行った末に得られた合意から、アメリカが一方的に離脱したことで、アメリカの現政権は、イランの国民と政府の信頼を完全に失いました。

アメリカ政府はまた、核合意をはじめとする国際的な条約や協定、国際機関を無視し、トランプ政権との新たな合意の機会を壊してきました。

この数ヶ月、特にアメリカが核合意から離脱した後、アメリカのイランに対する侮辱的な行動や脅迫が高まっています。アメリカのポンペオ国務長官は、イランとの協議に関する12の条件を提示し、合意の可能性をほぼ完全に閉ざしました。この12の条件の中には、戦争の後に占領された国だけが受け入れられるような項目があり、外国の支配や国内の独裁を否定し、革命の勝利、イラクとの戦争の勝利、アメリカの政治的、経済的な圧力への抵抗を経験してきたイラン国民にとっては、受け入れられるものではありません。

こうしたことから、トランプ大統領の今回の発言は、アメリカのイランに対する戦略を説明するものというよりは、数十年に及ぶイランに対するアメリカの敵対や国際体制の現実を無視し、イランに対して何の苦労もなく、簡単に勝利を収めたいという、アメリカ大統領の長年の願望を示したものだと言えるでしょう。このような願望を実現することは、現在の大統領にとって、ほぼ不可能であるように見えますが、中間選挙を控えた共和党にとっては、政治的に好ましい結果を伴う可能性があるでしょう。しかし、それでもなお、イランとアメリカの関係における古くからの問題を解決するわけではありません。

イランのザリーフ外務大臣は、雑誌ニューヨーカーのインタビューで、アメリカの核合意離脱の結果について次のように語っています。

「これは、イランと世界の人々への警告である。あなた方は決して、アメリカと合意すべきではない。アメリカは原則的に、自分のものは自分のものとして確保するが、相手が持つものに関しては協議しようとする」

2018年07月13日19時11分
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