ロシアのシルアノフ財務大臣が、「ドルは国際的な取り引きにおける決済の通貨として、信用を失いつつある」と語りました。

シルアノフ財務相はさらに、「ロシアは、既に最低水準に引き下げている米経済や米国証券への投資を一段と減らす。実際、国際的な通貨として知られるドルは、決済にはリスクの高い手段になる」と語りました。

 

ロシアのシルアノフ財務大臣

 

アメリカ経済の金融危機の繰り返しにより、ドルの国際的な信用が失墜しています。そのため、各国はドルの代わりの自国の通貨の使用へと移行しています。

アメリカの連邦準備制度理事会は、「アメリカの今年の財政赤字は、過去6年で最悪になったが、その原因は、大統領の金融政策と莫大な軍事費にある。そのために今年のアメリカの財政赤字は、昨年よりも19%増えた」と発表しました。

世界のGDPに占めるアメリカの割合が大幅に減ったこと、ドルの外貨準備高が減ったこと、中国がドルの代わりに人民元を使用していること、世界の国々がアメリカの政治的、経済的な取り決めを信用していないこと、各国が安定した通貨を使用しようとしていること、ドルが政治的な道具として利用されていること、これらが、アメリカドルの信用が失墜している主な原因です。

ドル

 

多くの有識者は、「ドルは政治的な手段になっており、各国の金融問題を解決するための国際的な通貨としての意味を持ち合わせていない」としています。世界ではこのような悪用の例が数多く見られます。アメリカは、多くの外交的、政治的な問題において、ドルを他国に対する圧力の手段として用いています。最近では、ロシアとトルコに対して、この経済的な手段を利用しました。このような外交に反する行動は、国際社会だけでなく、アメリカの同盟国にとっても警鐘を鳴らすものとなっています。

トルコリラ

 

世界の多くの国はアメリカ国債を保有しており、それによってアメリカは、イランのようにどこかの国に対して、あるいはロシアの関係者のように個人に対して、金融市場や貿易市場との関係を断絶させることが可能になります。アメリカはこのような措置を行うことを決して厭わず、さまざまな問題に関してこのような手段を利用しています。

 

アメリカの経済評論家で投資家のジェームズ・リカーズ

 

アメリカの経済評論家で投資家のジェームズ・リカーズは、「通貨戦争」という本の中で次のように記しています。

「通貨戦争は一過性のものではなく本格化していく。ドル減価で世界が終わりなき通貨戦争へと至る」

イラン、トルコ、ロシアでの最近の情勢は、世界の貿易や経済に対するドルの支配の崩壊を加速させています。また、中国をはじめとするほかの国々も、外貨備蓄として他の通貨も保有することを決定しています。アメリカの利己的な政策とこの国の不安定な経済により、ドルは国際的な通貨としての地位を失いつつあるのです。

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2018年08月13日19時34分
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