• サウジアラビアの首脳とトランプ大統領
    サウジアラビアの首脳とトランプ大統領

サウジアラビアの反政府ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏が、トルコ・イスタンブールのサウジアラビア領事館で殺害された事件は、サウジアラビアによる前例のない人権侵害の一例です。

カショギ氏は、今月2日、イスタンブールのサウジアラビア領事館に入った後、そこから出てくることはありませんでした。

サウジアラビア政府も認めたカショギ氏の残忍な殺害は、国際レベルで強い非難や反発を招き、ヨーロッパの首脳やアメリカの高官も、この問題を批判しています。重要なのは、サウジアラビアが、世界の厳しい圧力を浴びた後、この残忍な行いを認めたことです。サウジアラビア検事当局は、20日土曜、声明の中で、カショギ氏の死亡を認めると共に、「カショギ氏は今月2日、領事館で関係者と面会を行った際、言い争いになって死亡した」と発表しました。サウジアラビア検事当局は、「容疑者は、カショギ氏がサウジアラビアに帰国する可能性について話し合うためにイスタンブールを訪れていた」としています。こうした中、多くの国は、カショギ氏の死亡に関するサウジアラビアの主張は、カショギ氏は領事館から出たとしていたこれまでの主張と矛盾するものだとしています。

カショギ氏は、サウジアラビア政府の拘束を恐れ、国外で暮らしていました。

イスタンブールのサウジアラビア領事館

 

大きな疑問なのは、なぜサウジアラビアが当初は、カショギ氏の失踪については何も知らないと完全に否定していたにも拘わらず、今になって、彼はイスタンブールのサウジアラビア領事館内での言い争いの末に死亡したと認めたのか、ということです。またこのサウジアラビアの主張を認めたとしても、カショギ氏の遺体は一体どこにあり、何が起こったというのでしょうか?

サウジアラビアは現在、カショギ氏の遺体の切断という、さらに大きな問題を抱えており、イスタンブール郊外の森に埋められたと言われるカショギ氏の遺体が見つかれば、新たなスキャンダルとなるでしょう。しかし、EUも強調し、モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表も声明の中で訴えている重要な問題は、カショギ氏の死亡が、“受入国の法の尊重”というウィーン条約への違反だということです。

サウジアラビアのムハンマド皇太子は、暗殺チームをイスタンブールに派遣し、領事館の中でカショギ氏の拷問や殺害が行われ、国際法を完全に無視していることを示しました。

カショギ氏

 

こうした中、西側、特にヨーロッパの高官の反応は、彼らがカショギ氏死亡に関するサウジアラビアの主張を全く信じていないことを示しています。ドイツのメルケル首相は、「カショギ氏の死に関するサウジアラビア政府の説明を受け入れない」と表明しました。

デンマークをはじめとするヨーロッパの一部の国の首脳も、同様の発言を行いました。アメリカの政府高官や議員も、同じような発言を行い、カショギ氏の死に関するサウジアラビアの主張は信じることができないと強調しています。フロリダ州出身のルビオ共和党上院議員は、サウジアラビアの反政府ジャーナリストの死に関するサウジアラビア当局の説明を受け、それを奇妙だとし、この殺害に関わった人々への制裁を求めました。ルビオ議員はツイッターで、「マグニツキー法に基づいた調査を行い、事件の真相を明らかにし、その実行犯に対して制裁を科すべきだ」としました。

ヨーロッパからも、サウジアラビア政府に対する制裁に関して、同様の見解が表明されています。オーストリア議会・外交政策委員会のシーダー委員長は、EUに対し、サウジアラビアのジャーナリストの死を巡り、サウジアラビア政府に制裁を科すよう求めました。

このように見てくると、西側は少なくとも表面的にだけでも、サウジアラビアの一部の高官に制裁を行使しようとしているようですが、アメリカのトランプ大統領が語ったように、この制裁は、サウジアラビアへの武器の売却を含めるものであってはならないのです。

 

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2018年10月21日16時58分
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