2016年08月29日16時08分
  • イラン、世界最大のテロ犠牲国

今年の8月29日は、イラン暦では、反体制派テロ組織モナーフェギンによるテロを思い起こす日に当たります。

イラン国民は最大のテロの犠牲者です。しかし、イランはなぜテロの犠牲となり、どのような人物がイランに対するテロを支持しているのでしょうか。

35年前、モナーフェギンによる、イランの首相府での爆弾テロで、当事のラジャーイー大統領とバーホナル首相が殉教しました。これはイランにおけるモナーフェギンの唯一のテロではなく、また、この事件は、イラン国民のテロとの戦いにおいて、転換点となりました。この爆弾テロが発生した日は、イラン暦では、テロとの戦いの日に制定されています。この日は、テロの根絶に向けたイランの決意が示される日なのです。

モナーフェギンは、1979年のイランのイスラム革命の勝利の最初の年から、武器による攻撃により、イスラム共和制と対峙してきました。このテロ組織は1980年代、一連のテロや爆弾事件を起こし、これによりイランの人々や体制責任者は殉教してきました。1万7千人以上のテロの犠牲者は、イラン国民に対するテロ支援者による、こうした苦い出来事を思い起こす要因となっています。

現在、サウジアラビアなどの国の政権が、公然とテロ組織を支援しており、また明確な形で、これらの国は、テロ支援を外交政策上の戦略の一つだと宣言しています。シオニスト政権イスラエルとの秘密の関係を画策しているサウジアラビアのトルキ元情報機関長官は、最近、フランス・パリで行われたモナーフェギンの大会に参加し、政治的なパフォーマンスの中で、モナーフェギンの活動を賞賛し、彼らに対する完全な支援を強調しました。

サウジ政府はこれまで、モナーフェギンに対して大規模な資金援助を行ってきました。この支援は、この2年間で、800%も増加しています。サウジ政府が今年、モナーフェギンがパリで行った会合の開催費用も負担し、トルキ元長官も、この会合に参加し、サウジアラビアとモナーフェギンの連帯を宣言しました。

アナ1

サウジアラビアはこの疑問視される行動により、地域や世界の平和や安定を危機に陥れただけでなく、イラクのサッダームフセインが歩んだ道を踏襲し、これによりサウジアラビアはサッダームと同じ運命をたどる可能性があります。サウジアラビアの過激派の幹部による、モナーフェギンへの明らかな支援は、サウジアラビアは過激派の支援者であり、彼らの本質はモナーフェギンや、世界でイスラムを主張する過激派組織ISISと同じだというメッセージを伝えているのです。

少し前、フランス南部の都市ニースでISISが起こした野蛮なテロと、モナーフェギンによるその支持はサウジアラビアの支援といった共通の性質を持っています。ISISがイラク北部のモスルを占領した際、モナーフェギンのサイトでは、「モスルは革命勢力によって平定された」としています。

モナーフェギンは、一時期そのテロ活動がアメリカの利益に反するとされ、テロ組織のリストに加えられていました。しかし、このテロ組織の行為が反イランという、アメリカの目的に沿った時、アメリカのテロ組織リストから除外されました。こうした中、この組織の活動は依然としてテロリストのそれです。

モナーフェギンは多くのイラン人を殺害しただけでなく、1991年、イラク南部の人々に対する弾圧や暴力にも関与していました。イランイスラム革命が勃発した1979年から、1万7000人の市民をテロの犠牲とし、サッダームのイラン侵略の中で、サッダームの私兵として任務に当たり、イランに侵入し、自国民を殺害しました。

1994年10月、アメリカの新聞ウォールストリートジャーナルはヒラリー・クリントン氏の発言から、サッダームは自国軍よりもモナーフェギンを信用していたと記しました。近年、この組織は一部のイランの原子力科学者に対するテロを行いました。アメリカのNBCテレビは、2012年、イランの原子力科学者へのテロを行うため、シオニスト政権イスラエルがこの組織を訓練したとしています。

アメリカはテロ対策を行う代わりに、世論操作によりテロ支援を隠蔽しています。モナーフェギンのテロが西側の基準により、政治活動として正当化されず、アメリカがこの組織を支援せずに、またテロ組織のリストから除外することがなかったならば、今日、テロはこれほどに抑制が効かないものとなることはなく、大胆に進出することもなかったことでしょう。

今日、地域では、実質的に、イランにおけるイスラム革命の勝利の当初から存在していたシナリオが繰り返される事態となっていますが、これは失敗しており、彼らはその重要な目的を果たすことができていません。今日、まさにこのシナリオは、数カ国において多方面に拡大しており、、地域を標的に行われています。

テロ組織は革命当初から、モナーフェギンや一部の部族の過激派の仲介により、イランの東側、南側の国境、そしてテヘランにおいて、活動を行ってきました。多くの証拠から、テロは政治的な圧力手段として、イランに反対するため、何度もアメリカによって行使されてきたことが示されています。今日も、テロ支援者は、テロ活動を行うことができるよう、テロリストを地域からイラン国内に侵入させようとしています。

アメリカやフランス、イギリスのような国は、ダブルスタンダードにより、モナーフェギンを受け入れ、サウジアラビアなど地域の同盟国も、これらのグループを支援し、地政学的な利益を維持するために、テログループをよいものと悪いものに分けています。こうした中、このような行動は、世界の治安を危機に陥れます。イギリス下院は最近、報告の中で、ペルシャ湾岸のアラブ諸国の政権に近い人物が、一部のテロ組織に資金援助をしていることを認めました。

フランスにおける最近のテロの苦い現実に注目し、国際社会は、テロ組織の脅威が、多くの側面を持つ国境を越えた世界的な現象となっているという状況を理解する必要があります。つまり国際社会は、差別なく全面的に対策を行った場合に、各国の安全を脅すテロを根絶することに成功するのです。言い換えれば、フランスのニースやイラクのバグダッド、アフリカで多くの命を奪ったテロ事件と、多大なイラン人が犠牲となったモナーフェギンのテロを同じように注目し、同じように行動すべきなのです。実際、テロの実行犯と、イデオロギー、資金、武器の支援者は、対抗すべきピースの一つ一つです。

もし、これらの対抗すべきピースがひとまとまりとみなされ、テロ対策に向けて、真剣でまとまりがありかつ同時の行動がとられることがなければ、世界的なテロの脅威の問題は解決されることはないでしょう。つまり、予防措置を考慮するだけでなく、モナーフェギンからISISにまで、合法性を与える支援者に対抗する必要があるのです。

近年の事件は、テロや過激派の暴力が、特定の国に限定されないということを示しています。このため、テロの根絶も、国際レベルでの真剣さを伴った幅広いものであり、また誠意を持ったものであるべきなのです。テロ対策に効果的なのは、テロの根源を特定し、必要な対策を採ることなのです。

30数年前に、目的を遂げるため、イランに暴力の種をまいた人物は、現在、自身がテロと暴力に苦しんでいます。このため、煽り立てるような行動や、偽りの連合の結成、表面的な行動は、テロという現実から逃げていることを意味しています。こうした中、西側諸国は自身や他国を偽る行動をとり、毎回、テロや暴力の根源の特定を避けています。まさにこのことは、西側のテロ対策における大きな誤りなのです。

 

コメント