• コーラン第70章アル・マアーレジ章昇る道
    コーラン第70章アル・マアーレジ章昇る道

今回も、前回に引き続き、コーラン第70章アル・マアーレジ章昇る場所を見ていくことにいたしましょう。

慈悲深く、慈愛あまねき、神の御名において

 

アル・マアーレジ章はメッカで下され、全部で44節あります。

 

この章では、最後の審判の特徴、それが起こる前の出来事と、その日の不信心者の状態、天国に行くよい人間と、地獄に落ちる悪い人間の性質、多神教徒や否定者への忠告、そして復活の問題について述べられています。

 

アル・マアーレジ章の第19節は、人間のいくつかの特徴に触れています。

 

「人間は確かに、貪欲で忍耐力がなく創造されている。悪が届けば嘆き悲しみ、善が届けば、他人に物惜しみをする」

 

コーランは、吝嗇などの道徳的な病から人間を救うため、礼拝という特効薬を人間に与えています。神のことを思い起こし、礼拝を行うことは、人間を卑しい性質から遠ざけます。アル・マアーレジ章の第22節と23節は次のように語っています。

 

「ただし礼拝者は除く。彼らは礼拝を継続する」

 

善良な人間の特徴のひとつは、常に、至高なる神とつながりを持つことです。このつながりは礼拝によって保たれます。礼拝は、人間を悪から遠ざけ、その魂を清らかなものにし、人間の心に、神のことを常に留めおかせます。世界の創造主である神のことを常に心に留めれば、高慢や怠慢、欲望への追従、自己陶酔に陥ることはありません。また、自分の財産を恵まれない人に施すことも、善良な人間のもうひとつの特徴です。アル・マアーレジ章の第24節と25節で述べられているように、彼らは創造主とのつながりと共に、神の被創造物とのつながりを維持しています。

 

アル・マアーレジ章はさらに続けて、善良な人間の別の特徴について述べています。

 

「報いの日を信じる人々、また、神の責め苦を恐れる人々。なぜなら、神の責め苦は免れられないからである。自分の隠れた場所を[罪の穢れから]守る人々。配偶者や召使[とその関係]を除いては。[この場合は]非難されない」

 

性的な欲望は、正しく合法的な方法によって満たされなければなりません。なぜなら、そうでなければ、人類社会の逸脱や混乱の原因になるからです。そのため、その境界を守ることは、敬虔さのしるしのひとつと言えます。コーランが、礼拝や恵まれない人への援助、最後の審判の日を信じ、神の責め苦を恐れることについて述べた後、この欲望を抑えることに言及しているのは、このためです。

 

アル・マアーレジ章は続けて、善良な人間のこの他の特徴として、預かり物に対して責任を果たすこと、約束を守ることに触れています。ここでいう預かり物には、広い意味があり、他人の物質的なものから、神からの精神的なものまでを含みます。神の恩恵も、神からの預かり物です。社会的な立場、特に統治に関する立場は、神から委任される最も重要なもののひとつです。そして何より重要なのは、神の教えとその書物のコーランであり、それを保護するために努力しなければなりません。

 

アル・マアーレジ章の第33節は、善良な人間の性質について、「彼らは、真理を証明するために立ち上がる」としています。真理を隠さずに公平な証言を行うことは、人類社会における公正の実現の最も重要な基盤のひとつです。そのため、コーランは、数多くの節の中で、イスラム教徒に真理の証言を勧め、真理を隠すことは、罪だとしています。

 

コーランは続けて、善良な人間の特徴について述べる中で、再び、礼拝の問題に戻り、アル・マアーレジ章の第34節で次のように語っています。

 

「また、常に礼拝に気をつける人々」

 

礼拝に気をつけることは、人間や社会の健全性を保つための最も重要な手段です。この節は、礼拝の作法や条件、柱を守ることに触れています。その作法は、礼拝の表面を、堕落の源から守ると共に、心から行うというその精神を強化し、礼拝が受け入れられるのを妨げる要素を取り払います。アル・マアーレジ章の第35節は、このような模範的な人間の最終的な運命について、簡単な表現で述べています。

 

「彼らは[天国の]楽園で尊重される」

 

 

アル・マアーレジ章の第40節では、東と西の神に誓いが立てられています。この誓いにより、科学的に大きな真実、つまり、太陽が毎日、東と西の異なる地点からのぼり、異なる地点に沈むことを示しています。

 

この節で、「東と西の神」という表現が使われているのは、何百万年もの間、太陽という壮大な存在を、毎日、東と西の新たな地点に置くことができる神はが、再び人間を蘇らせる力も持っていることを指していると考えられています。アル・マアーレジ章の第41節は、「我々は、土と化した不信心者を、再びよみがえらせるだけでなく、それ以上にふさわしい人間を後継者にすることができる」

 

 

2018年06月13日22時40分
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