• パフラヴァーンプール庭園
    パフラヴァーンプール庭園

今回は、ヤズド州のパフラヴァーンプール庭園についてご紹介しましょう。

パフラヴァーンプール庭園

 

パフラヴァーンプール庭園は、イランの伝統的な設計に基づいて造られた庭園のひとつで、その歴史的な建物には、自然と建築芸術の融合が見られます。この庭園の面積はおよそ5ヘクタール、ガージャール朝期に建設され、イラン中部ヤズドのメフリーズにあります。パフラヴァーンプール庭園は、ガージャール朝期に建設されましたが、ところどころにザンド朝時代の建築の特徴が見られます。この庭園の名前は、アリー・パフラヴァーンプールというヤズドの商人の名前から取られており、2002年にはイランの国家遺産に、2011年には、イランにある他の8つの庭園と共にユネスコの世界遺産に登録されました。

 

パフラヴァーンプール庭園

 

イラン南東部ヤズド州のメフリーズに位置するパフラヴァーンプール庭園は、イランの古い庭園作りと現代の庭園建築の変化を物語っています。この庭園には、玄関、宮殿の建物、冬を過ごすための建物、管理人の建物、公衆浴場、台所があります。この庭園の建築様式は、建物の中央に中庭があるスタイルで、メインの建物は、庭園の真ん中に位置しています。この庭園は、南東に塔やサービスのための空間があり、西には冬を過ごすための建物、中央にはもてなしのための建物、そして南には、じゅうたんを織ったり、作業をしたりする場所の他、倉庫や管理人の建物などがあります。庭園の中でも最も重要なのは、3階建ての宮殿の建物で、広さは1500平方メートルあります。

 

 

宮殿の内部には、池と広間があります。コラーファランギーの建物は、非常に美しく装飾されており、最も貴重な建物とされています。この建物は、イランの建築の原則に従って庭園を中心に建てられています。ハサンアーバードのカナート・地下水路の水が、宮殿の中央を通って庭園に流れています。宮殿の傍らには、台所、公衆浴場、倉庫があり、これらは最近の発掘調査によって発見されました。

 

パフラヴァーンプール庭園

 

この庭園にある冬を過ごすための建物は、パフラヴィー朝の初期に建設されました。この建物は、地域の気候を考慮し、冬の寒い期間を過ごすために建設され、1階建てで、リビング、物置、台所があります。庭園で作業をする人々のための滞在場所である管理人の建物も、庭園の北側に位置しています。

 

パフラヴァーンプール庭園

 

メフリーズのパフラヴァーンプール庭園は、内部に水が流れているため、昔から特別な魅力を有していました。この水は、「ハサンアーバード」と呼ばれるカナートを源泉とし、パフラヴァーンプール庭園を直接通って、そこを潤しています。このカナート以外にも、庭園には、シャーホセイニーとマズヴィールアーバードと呼ばれる2つのカナートが、庭園を潤す源となっています。庭園のメインの水路の両側には、プラタナスの大きな木が並んでいます。また、ザクロ、アーモンド、柿の木があります。ヤズド州の非常に暑い気候を考えると、これらの木が植えられていることから、この地域は比較的涼しい、異なる気候であることが分かります。メインの水路以外にも、2つの水路があり、その両脇には規則正しく木々が植えられ、美しい装飾となっています。庭園の内部の灌漑システムは、イランの庭園建築に変化を生じさせただけでなく、見る者の注目を惹きつけています。

 

パフラヴァーンプール庭園

 

イランの建築の原則の一つは、周りに壁があることです。パフラヴァーンプール庭園も、その例外ではなく、庭園の周りには壁が張り巡らされています。イランの庭園も、他の芸術作品と同じように、無駄な部分を省く工夫が凝らされています。そのため、庭園には無駄な潅木一つ見られず、それぞれの部分では、木が異なる目的で植えられています。庭園のみずみずしさを保つために最も重要なのは、庭園のすみずみまで水を行き渡らせることですが、カナートによって、その問題が解決されています。パフラヴァーンプール庭園は、これらの特徴の全てを兼ね備えています。水路は常に、ハサンアーバードのカナートから得られる水が流れ、その傍らに生える大きなプラタナスの木が庭園のメイン通りを作り出し、非常に美しい景観を生じさせ、庭園に独特のみずみずしさと魅力を与えています。現在、この庭園は、観光地としての機能を高めるために改修が進められています。

 

パフラヴァーンプール庭園

 

2018年08月01日00時29分
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