北朝鮮キム総書記が偵察衛星の開発現場視察、「韓日などの情報収集目的」
3月 10, 2022 17:22 Asia/Tokyo
-
北朝鮮キム総書記
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞が10日木曜、同国のキム・ジョンウン朝鮮労働党総書記が国家宇宙開発局を視察し、5年のうちに多くの偵察衛星を配備する方針を示したと報じました。
韓国ヨンハプ通信がソウルから報じたところによりますと、キム総書記は最近の偵察衛星の実験で、航空宇宙写真の撮影方法や高分解能撮影装備の特性、画像送信システムの性能が確認されたことに満足感を示したということです。
そのうえで、軍事偵察衛星開発の目的について「南朝鮮(韓国)と日本地域、太平洋上での米帝国主義侵略軍隊とその追従勢力による反共和国(北朝鮮)軍事行動の情報をリアルタイムで提供すること」と強調しました。
北朝鮮の朝鮮中央通信もこの日、キム総書記が国家宇宙開発局を視察し、「5カ年計画の期間内に多数の軍事偵察衛星を軌道上に配置し、衛星による偵察情報収集能力を構築するという宇宙開発局の決意を全面的に支持する」と述べたと報じました。
北朝鮮は先月27日と今月5日に「偵察衛星開発のための試験」と称して準中距離弾道ミサイル(MRBM)を相次ぎ発射しています。
北朝鮮は、アメリカが北朝鮮の政権打倒を目指す敵対政策を止めない限りは、自らの核・ミサイル計画を決して放棄しない、と表明しています。
なお、韓国統一部の当局者は10日、緊張を高める行為をやめ、核実験とICBM大陸間弾道ミサイル発射実験の一時停止宣言を順守するよう北朝鮮に促しています。