8月 16, 2022 18:06 Asia/Tokyo
  • アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相
    アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相

イランが、核合意復活と制裁解除を目指すオーストリア・ウィーン協議の合意文書の最新草案に関する回答を、ヨーロッパ側の交渉調整官に提出しました。

アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相は、「アメリカの対応が現実的かつ柔軟であれば、合意が成立するだろう。だが、アメリカがそのような姿勢を見せないなら、我々はさらに話し合っていく必要がある」と語りました。

また、「ウィーンでの最新の協議において、アメリカ側は2つの問題について口頭で比較的な柔軟性を示したが、その点は名文化される必要がある。また、3つ目は保証関連問題であり、アメリカは現実的になり必要な柔軟性によって保証を請け負わなければならない」と述べています。

 

しかしアメリカは15日月曜、再びいくつかの主張を繰り返しながら、制裁解除をめざす協議における責任を他者になすりつける行為を始めました。同国国務省のプライス報道官は記者会見において、核合意を現在の状態にした責任国として過去の過ちを贖うのがアメリカであることには一切触れずに、「双方が対イラン核合意に復帰する唯一の道は、イランが核合意での副次的要求を放棄することだ」と述べています。

 

アメリカ当局は、イラン側が過剰な要求を押し付けていると吹聴しようとしています。しかし、セーフガード・保障措置問題は、核合意と別の問題では全くなく、イランからの追加的要求でもありません。それは、2015年の核合意文書の中で、IAEA国際原子力機関の理事会においてイランの核計画に対する主張をこれ以上行わないという政治的な約束が示されていることからもはっきりしています。

プライス報道官はまた、自国が「最大限の圧力」という既に失敗した政策を続けている状況の中で、「イランが、JCPOA包括的共同行動計画(通称;核合意)を完全に実施できない、もしくはその準備がないという場合、我々には、制裁の実施を厳しく継続しつつ、他の外交圧力にも訴える用意がある」として脅迫しました。

さらに、「アメリカ政府も、EU外務安全保障政策上級代表に対し、合意草案に関する自らの回答を提示するだろう」と表明しています。

 

今月4日に行われたウィーンでの制裁解除交渉の最新ラウンド の前に、ボレルEU外務安全保障政策上級代表は、核合意の復活に向けた草案を用意、作成したと発表しました。また、「自分が作成した文書は『可能な限り最善の合意』であり、即刻決定が下される必要がある」と主張しています。

この発言の5日後、イラン代表団の首席代表であるバーゲリー・キャニー外務次官は、「わが国の代表団は、交渉の迅速な妥結への道を開くべく、形式・内容両面の提案を示した」と強調しました。この言葉は、イラン側が西側諸国によって提示された草案をそのまま呑むのではなく、核合意に定められたイランの経済的利益を保証する合意にのみ署名することを意味しています。

 

言うまでもなく、イランは交渉の開始時から常に、自国が信頼に足るしっかりした合意締結への準備ができているものの、この件をめぐっては体制としての譲れない一線を超えることはない、と宣言してきました。イランはまた、合意達成に向けて交渉の相手側に実践的なイニシアチブや提案を示し、自身の側からも柔軟な対応を見せてきました。このため、アメリカ側が正当なイランの基本的要求を拒否し続け、失敗済みの制裁政策を継続する場合は、ホワイトハウスが交渉の妥結への真剣さを欠いていることを示す、またの別のしるしだと判断することができます。

イランの視点からすれば、成立する合意は、将来的なあらゆる対イラン圧力手段の排除のみならず、確実で恒久的な制裁解除、そしてイラン国民の利益の保証につながるものでなければなりません。

イラン外相は、核合意にとって今後数日間が山場、天王山にあると述べ、「もしアメリカが今後数日のうちに柔軟性を示せば、我々は合意に到達するだろう。しかし、そのような態度が示されなくても、世界が終焉を迎えることはない。彼らはプランBについて話しているし、我々にも独自のプランBがある。この問題は、すべての関係国が交渉を通じて現実的に思考・行動することで結果にいたるべきだと、我々は考えている」と強調しています。

 


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