6月 02, 2020 20:36 Asia/Tokyo
  • ホメイニー師
    ホメイニー師

イランイスラム革命の指導者ホメイニー師は、過去数十年間におけるイスラム世界の最重要人物の1人であり、同師の思想は西アジアの安全保障体制に驚異的な影響を与えてきました。

この影響・役割は、様々な次元において検討することができます。

1.ホメイニー師の思想の最も重要な骨子の1つ、すなわち同師の政治的思想の基軸は、覇権主義の排斥です。

覇権主義の排斥とは、イランのイスラム革命のアイデンティティの一部であり、これはホメイニー師の政治観や思想に根ざしたものです。ホメイニー師は、単にイランのためのみに覇権主義の排斥を追求したのではなく、これをイスラム世界全体の追求事項としていました。

これに関して、ホメイニー師は次のように述べています。

「イスラム革命は、通常の一革命ではなく、西側陣営および東側陣営のいずれにも依存していない。この点から、イスラム革命は独自の特徴を有してきたとともに、現在もその特徴を維持している。そして、神に直接つながる正道を歩み、西側陣営でも東側陣営でもないというスローガンのもと、この2つの陣営に対抗してきた。そして、伝説の大国のいずれにも怯まなかったことから、奇跡的な勝利を成し遂げたのである。もっとも、それによりこの革命は数々の陰謀にさらされ非難の矢面にも立たされたが、そのいずれの局面においても後退することはなかった」

覇権主義排斥は、西アジアにおける重要な変革の形成の下地を整えました。その例として、ホメイニー師の提唱により、毎年イスラム教徒の断食月に当たるラマザーン月の最後の金曜日が、祖国を占領されたパレスチナ人との連帯をアピールする、世界ゴッツの日に制定されたことが挙げられます。ホメイニー師のこの歴史的なイニシアチブにより、西アジア諸国の一部においては抵抗グループが結成されました。このことは、この地域の完全な西側寄りで従属的な新体制の形成を目論む、西側の大国やシオニスト政権イスラエルにとっての、頑強な障害要素と化したのです。

そうした要素とは、一部の西アジア諸国での抵抗組織の形成、民族的安全保障の出現、国外から持ち込まれた安全保障やこの地域への外国の干渉への反対でした。ホメイニー師の逝去から31年が経過した現在、西アジアの安全保障体制にホメイニー師の思想や行動がもたらした重要な影響、その結果として抵抗の地政学の形成、諸国民による米軍撤退要求、懐柔・妥協路線の立場や位置づけの弱体化、そしてシオニスト政権イスラエル軍が主張する不敗神話の虚偽性の露呈があげられます。

ホメイニー師

 

2.ホメイニー師の思想のもう1つの重要な骨子は、宗派に関係しない政教一致です。

今日、西アジアの安全保障体制において宗教は重要な役割を果たしています。覇権主義に対する抵抗は、宗教的なルーツを有しており、殉教という概念はシーア派3代目イマームホサインの殉教・アーシュラーの理念から生まれたものです。また、異教徒に対する聖なる戦いは、イスラムの聖典コーランに基礎を持っています。西側の大国が西アジア諸国の安全保障体制の世俗化を狙っていた一方で、ホメイニー師は政教一致を強調し、西アジアのイスラム圏における宗教の役割の復活を成功させました。

ホメイニー師の戦略的に重要なこの勝因は、彼がイスラムの理念のグローバル化を強調したことにありました。実際に、ホメイニー師の視点から、覇権主義排斥や妥協・懐柔の否定、外国の専横な勢力への抵抗の強調といった、イスラム革命の数々の理念は、イラン国内のみに限定されず、国外でも適用されます。

ホメイニー師の思想の抹殺を狙った西側諸国や世界規模のシオニズムの工作は、全く功を奏していないばかりか、レバノンのシーア派組織ヒズボッラーのナスロッラー事務局長、イエメンのシーア派組織アンサーロッラーのアル・フーシ氏、バーレーンのシーア派指導者シェイフ・イーサー・ガーシム師、ナイジェリアのシーア派指導者ザクザキ師、さらにはパレスチナの各抵抗グループのリーダーなど、これらの指導者の存在は、ホメイニー師の思想の潮流に基づいて西アジアや世界のそのほかの一部の地域で、イスラム指導者の新世代が形成されていることを如実に物語っていると言えるでしょう。

 

ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。

https://urmedium.com/c/japaneseradio

https://twitter.com/parstodayj

https://www.instagram.com/parstodayjapanese/

 https://soundcloud.com/user-614960283

タグ

コメント