7月 19, 2021 21:51 Asia/Tokyo
  • ハーメネイー師
    ハーメネイー師

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、メッカ巡礼シーズンの到来に際して全世界のイスラム教徒に発信したメッセージにおいて、アメリカをはじめとする侵略者への抵抗を、メッカ巡礼の崇高なるメッセージだとし、「特にパレスチナ、イエメン、イラクでの抵抗と目覚めの要素の台頭は、この地域での希望を生み出す現実だ」としました。

最高指導者によるこの日のメッセージの詳細は以下のとおりです。

慈悲深く慈愛あまねき神の御名において

全世界の主なる神に称えあれ。預言者ムハンマドとその無謬なる一門に神の祝福あれよかし。

全世界のイスラム教徒の兄弟姉妹諸君に告ぐ。

本年も、イスラム共同体メッカ巡礼の恩恵を受けられず、メッカに恋焦がれる人々の心は嘆き悲しみとともに、全知全能の神が人類のために用意した神の館での祝宴の機会を失うこととなった。ハッジと呼ばれるメッカ巡礼の喜びと精神的繁栄のシーズンが、別離と羨望のシーズンと化し、感染症の世界的流行、そしておそらく聖なるカアバ神殿を支配する諸政策の災厄により、メッカに憧れを抱く信徒たちの視界からイスラム共同体の団結、偉大さ、精神性の象徴を見えなくしてしまうのは、今年が2度目となる。

この試練は、イスラム共同体の歴史における他の試練と同様であり、明るい未来につながる可能性がある。重要なのは、メッカ巡礼の真の姿がイスラム教徒の心と魂の中で生き残りり、巡礼関連の儀式が一時的に欠如している今でも、その崇高なメッセージは決して色あせてはいないことである。

メッカ巡礼は、数多くの神秘に包まれた宗教的行為である。その中の動きと静けさの美しい組み合わせは、イスラム教徒個人とそのコミュニティのアイデンティティ築くものであり、世界の人々の目の前にその美しさを表示している。神の僕たちの心を、記憶、謙り、嘆願を通して精神的に高め、神に近づける一方で、世界中からやってきた兄弟たちを同じ覆いと動きで結びつけている。それはイスラム共同体の最高のシンボルをその意味ある神秘的な儀式で世界人類の目の前に提示し、悪意ある人々に共同体の決意と偉大さを見せ付けている。

本年は、神の館とされるカアバ神殿への直接のアクセスは不可能であるが、主なる神の家への注目、追憶、謙り、嘆願、執り成しにはアクセスできる。また、巡礼行程の1つであるアラファト山には行けないが、英知を増やすアラファトの日の祈祷と祈りは可能である。サウジアラビアの聖地メナーでの悪魔への投石は不可能だが、世界のいずれの場所においても、権力欲の強い悪魔を排斥することは可能である。カアバ神殿の周りを一体となって回る条件は整っていないが、イスラムの聖典コーランの光明な章句を頼りに、各人が心を1つにし、神との絆に頼ることは不変の義務である。

今日、大規模な人口や広大な領地、数多の天然資源、覚醒し生き生きした諸国民を抱擁する我々イスラム教徒は、自らの持てるものや可能性により未来を形作る必要がある。過去150年間にわたり、イスラム教徒の諸国民は自らの国や政府の運命決定に何の役割も果たしておらず、少数の例外を除いて、侵略者たる西側諸国の政策によって完全に支配され、彼らの貪欲、干渉、悪にさらされてきた。今日における多くの国の科学面での後進性と政治面での従属は、その受動性や消極的な対応、無能さによる産物に他ならない。我々の諸国民や若者、科学者、宗教学者と知識階級、政治家や政党そしてコミュニティは、今やその恥ずべき過去を埋め合わせる必要がある。そして、西側の大国の悪や干渉、過剰な要求に対し抵抗しなければならない。

覇権主義者の世界に懸念と怒りを引き起こしたイスラム共和国たるイランのすべての言葉は、この抵抗への呼びかけである。それは即ち、イスラムの教えを拠り所として、米国や他の侵略者の力ずくの干渉と悪に抵抗し、イスラムの知識に基づくイスラム世界の未来を決めることである。当然のことながら、米国とその同盟国は「抵抗」という呼称に神経を尖らせており、「イスラム抵抗戦線」に敵対すべく腹をくくっている。地域の一部の政府がそうした国に追従していることも、それらの悪を永続させる苦い現実である。カアバ神殿の周りを回る儀式・タワーフ、アラファト山への参集といった一連のメッカ巡礼儀式、この儀式による人々の団結や栄光、スローガンという真っ直ぐな一本道は、神をより所とし神の永遠の力に注目すること、そして国民の役割や神のための努力への信条、行動に向けた確固たる決意、さらには勝利への大いなる希望を示すものである。

イスラム圏における舞台の現実はこの希望を増やし、その決意を強化するものである。一方で、イスラム世界の忌まわしい出来事、科学面での後進性や政治的従属性、そして経済・社会的不安により、我々は大きな責務と神の道における聖なる努力を課されている。

占領されたパレスチナは、我々の助力を求めている。抑圧され流血にまみれたイエメンの状況に対して人々が心を痛め、アフガンでの一連の災厄を誰もが懸念している。アメリカとその支援国の介入が見られる、イラクやシリア、レバノンおよびそのほかの一部のイスラム諸国での苦い出来事は、若者の良心に訴えかけるものである、一方で、この重要な地域すべてにおける抵抗の要素の台頭、諸国民の目覚め、そして活発な若年世代の意欲は、人々の心を希望で満たしてくれる。パレスチナは、そのすべての領域において「聖地ベイトルモガッダス・エルサレム[を守るため]の剣」を鞘から抜き出している。聖地およびパレスチナ・ガザ地区とヨルダン川西岸、さらには1948年当時のパレスチナ領、そしてすべての難民キャンプが立ち上がり、12日間にわたる戦争で侵略者を屈服させた。全面封鎖されたイエメンは過去7年間の戦争、邪悪な敵の犯罪や抑圧に耐え、食糧や医薬品の不足、生計の困難にもかかわらず、抑圧者に屈服せず、その権威とイニシアチブで抑圧者を動揺させている。イラクでは、抵抗勢力がアメリカ占領軍とその傀儡・手先であるテロ組織ISISを退却させ、米国とその同盟国からの全ての干渉と悪に立ち向かうという確固たる決意を表明している。イラク、シリア、レバノン、その他の国々の『抵抗』の要素や、情熱あふれる若者の決意と行動を歪曲し、それをイランやその他の権威に関連付けることは、覚醒した勇敢なる若者を侮辱することであり、これは、この地域の諸国民に対するアメリカの正しい理解が欠如していることによるものである。こうした誤解により、米はアフガニスタンで屈辱を味わった。そして20年前に鐘太鼓で大騒ぎしてアフガン入りし、防衛手段を持たない民間人に対する武器、爆弾を使用した挙句に、自らが泥沼にはまったことを悟り、軍隊や軍備を撤退させる結果となった。もっとも、覚醒したアフガン国民は、米国の諜報手段というソフトな戦争に対して警戒し、注意を払う必要がある。

地域の諸国民は、彼ら自身が目覚め、見識があること、自らのアプローチが、米国の満足を得るためにパレスチナの重要な問題に関してアメリカの要求にさえ従う一部の国の政府のアプローチとは異なることを示した。強奪者・シオニスト政権イスラエルと陰に陽に友好関係を結ぶ政府は、パレスチナ人がその歴史ある故郷に対して持つ権利を否定している。これはパレスチナ人の財産の持ち逃げであり、彼らは自国の天然資源の略奪だけでは足らず、今ではパレスチナ人の資源、財産を略奪しているのである。

イスラム教徒の兄弟姉妹諸君!我々の地域、そしてそこで急速で起こっている多様な出来事は、様々な教訓や教えの展示場のようなものである。それは一方では、侵略者の過剰な要求に対する抵抗や聖なる努力から生じる威厳であり、また他方ではそうした輩の押し付けに弱音を吐き屈することによる侮辱である。神の誠実な約束は、神の道において努力する聖なる戦士たちへの支援である。それは、コーラン第47章、ムハンマド章「モハンマド」第7節に「あなた方が神「の教え]に助力すれば、神はあなた方を助け、その足場を堅固にされる」と述べられているとおりである。この聖なる闘争の最初の成果は、米国や他の国際的な覇権主義者によるイスラム諸国への干渉や悪行を防ぐことである。全能の神に対し、イスラム諸国を助けるように願い、シーア派12代イマーム・マフディに祝福あれと願いとともに、イランイスラム共和国の建国者ホメイニー師と、偉大なる殉教者らの地位をさらに高めてくれるよう祈る次第である。

神を礼拝する善良なる人々に祝福あれ。

 

イランイスラム革命最高指導者セイエド・アリー・ハーメネイー

イラン暦1400年ティール月26日(西暦2021年7月17日、イスラム暦1442年ゼルハッジャ月6日)

 

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