1月 27, 2022 01:02 Asia/Tokyo

一部のメディアが、核合意復活をめぐるイランと米国の直接対話の可能性について様々な憶測を報じたことをうけ、ライースィー・イラン大統領は「あらゆる合意の成立の鍵を握るのは、わが国の国民に対する圧政的な制裁の解除である」と表明しました。

現在、オーストリア・ウィーンにて、イラン国民への圧政的な制裁の解除という本来の目的に的を絞った核合意復活交渉(ウィーン協議)の新ラウンドが開催中です。そしてこの交渉の進捗状況や、各国代表団長レベルでの合意文書作成会議の開催についても、前向きな報告が出されています。しかし、ウィーン協議と並行して、核合意を復活させる合意成立のための米・イラン直接交渉の提案に関する一部の報道や見解表明も提起されています。

ライースィー大統領は25日火曜夜、国民との直接のテレビ対話において、ウィーン協議の最新状況および、アメリカが対イラン直接交渉を真剣に提起してきたことに対するイランの姿勢に触れ、「この要請は今に始まったことではなく、すでに相当前に提起されてきたが、これまでのところ対米交渉は行われていない」と語りました。

核合意復活合意への道を開くための新しい行動はいずれも、発言と実際の行動との一貫性を必要としますが、一部の発言は特定の思惑やメディアへの影響だけを目的に述べられています。信頼は、一貫して正当性のある文言と行動を通じてのみ得られるものです。

核合意にまつわる過去の経験は、アメリカの言行不一致を示しています。オバマ元大統領は2015年に核合意に署名しましたが、2018年に当時のトランプ米政権は核合意を離脱し、自国政府の責務を無視して、イラン国民に対する新たな制裁を行使しました。

相互信頼のレベルへの到達は、核合意の当事国、特に米国の言行一致に大きく関係しています。この信頼レベルがイラン側により検証・確認されれば、ウィーンにて良好かつ永続的な合意に達するための次のステップに集中できます。

しかし、イランにとってのウィーン協議の現状は、同国と米国の接触が書面による意見のやり取りに留まるレベルであり、直接対話に成果が見込め合意形成につながるという確信が得られないうちは、直接交渉はイランにとって必要性がないと思われます。

このような状況の中で、ウィーンにおける直接交渉という米国の提案について、イラン側からはまだ新たな決定はなされていません。イランは見せかけの会合や対話を求めておらず、自らの経済的利益の確保に向けたイラン国民への抑圧的な制裁の解除ならびに、その検証確認の保証に向けた真剣な意志が見られないうちは、ウィーン交渉の現在の方向性は変わらないでしょう。

イラン国家安全保障最高評議会のシャムハーニー書記が述べているように、これまでのところ、ウィーンでの米国代表団との交渉は非公式文書のやり取りを通じて行われており、この方法がほかの手段にとって代わられるのは、良好な合意に手が届く場合のみということになるのです。

 

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