May 26, 2022 19:43 Asia/Tokyo
  • 「KOZA BUNKA BOX」の第18号
    「KOZA BUNKA BOX」の第18号

沖縄市は、市の歴史や文化を発信する冊子で、1971年に米軍が沖縄県内に保管していた毒ガスを国外に移送したいわゆる「レッドハット作戦」を特集しました。

沖縄タイムスによりますと、この冊子は「KOZA BUNKA BOX」の第18号です。

1971年に米軍が知花弾薬庫(現・嘉手納弾薬庫)に貯蔵していた毒ガス兵器を2回にわたって国外に撤去した、いわゆる「レッドハット作戦」から昨年で50年を迎えたことに合わせ、「毒ガス移送」の特集を掲載しました。

特集では、立命館大学助教の成田千尋さんが寄稿した論文が掲載され、米国が毒ガスを沖縄に配備した背景や、毒ガス貯蔵発覚に対する欧米や中国、韓国、北朝鮮といった近隣諸国の反応などがまとめられています。

また、沖縄国際大准教授の野添文彬さんが執筆した「沖縄戦後史の中の毒ガス移送-屋良朝苗と日本政府の関係を中心に-」も収録されています。

1969年7月、知花弾薬庫内から致死性のあるVXガスが漏れる事故があり、米兵ら24人が病院に収容されました。当初、米軍はこの事実を明らかにせず、米ウォールストリート・ジャーナル紙が報じたことで初めて明るみに出ました。

知花弾薬庫周辺では、この事故以前から地元住民が皮膚の炎症や目の痛みを訴えていましたが、米軍は対応しませんでした。

米軍が毒ガスを保管していたことは事故が起こるまで沖縄には知らされていなかったため、県民からは怒りの声があがり、米軍はようやく毒ガスの国外移送を決定します。

2019年に公開された機密文書からは、1970年時点で知花弾薬庫には、神経性ガス弾約29万発、サリンを100キロ内蔵するMC1型爆弾3000発以上、VXガス4.5キロを噴射する地雷1万3000個が保管されていたことが明らかになっています。

沖縄市・市史編集担当の新垣綾さんは今回の特集にあたり、「日本復帰を目前にした沖縄が、どのような状況で米軍基地を巡る問題に当たったかなどを考える機会にしてもらえれば」と語りました。

この冊子は、全78ページで700円。問い合わせや購入は市役所市史編集担当、電話098(929)4128。または市戦後文化資料展示館「ヒストリート」、電話098(929)2922まで。

 


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