10月 03, 2022 22:17 Asia/Tokyo

ラヤン・ヤセルソレイマンさん(7)は、シオニスト政権イスラエル軍により殉教した初のパレスチナ人少年ではなく、また最後でもありません。

ラヤンさんの殉教により、西暦2000年以降に殉教したパレスチナ人の子どもの数は2200人を超えました。しかし、ラヤンさんとそのほかの数千人もの殉教少年の間には、1つの大きな違いが存在といえるでしょう。それは、これまでに殉教したパレスチナ人の子どもの多くは、イスラエル軍による空からの、またミサイルによる奇襲攻撃の中で命を失っています。このことから、イスラエル側は、攻撃の標的は子供ではなくパレスチナの抵抗軍の本部であるといった口実により、自らの殺害行為を意図的なものではなかったとして正当化しました。しかし、ラヤン少年の場合、イスラエル軍はほかの同級生らとともに下校中のラヤン少年を追いかけていました。ラヤン少年は、イスラエル兵から追いかけられないよう離れ、まず帰宅してすぐに服を着替えます。ちょうどその時にイスラエル兵士がラヤン少年の家に侵入し、彼はやむなく再び逃げます。ラヤン少年は逃げているときに高所から落下し、イスラエル兵の到着とともに、ラヤン少年は心停止に陥ったのです。

ラヤン少年の母親の話では、ラヤンは軍人の姿を目にすることへの恐れから自宅の方向に逃げたものの、イスラエル兵らは彼の自宅を襲撃し、ラヤンは自宅の裏庭の扉から逃げました。すると突然、1人の兵士が武器の銃口をラヤンさんに向け、そのときに彼が心停止を起こした、ということです。そのほかの目撃者の証言などから、すべての出来事は白昼に、しかも公衆の面前で起こったから、この事件を調査する理由はありません。そしてこの観点からすると、ラヤン少年の残忍な殺害は、西暦2000年、パレスチナ人の対シオニスト抵抗運動・第2次インティファーダの最中に発生した12歳パレスチナ人少年ムハンマド・アッドゥラさんの暗殺・殉教に似ています。ムハンマドさんは、パレスチナ・ガザ地区のサラーフッディン通りを父親と一緒に歩いていたところを、イスラエル兵に襲撃されました。父親が息子ムハッマンドさんの命を守るため、ムハンマドと共にコンクリート壁の後ろに隠れようとしていたとき、イスラエル兵の放った銃弾が彼の右手を貫通し、それからムハンマドさんの左足に当たりました。さらに、数発の弾丸がモハンマドさんの背中に命中し、彼は地面に倒れました。

さらに、年齢面の違いはさておき、7歳のラヤン少年の殺害はヨルダン川西岸ジェニンで発生した、パレスチナ人女性記者シリーン・アブアクレ氏のテロ暗殺にも類似しています。この事件も、公衆の面前で発生したもので、この2人はいずれも、ヨルダン川西岸の段階的な占領を目的とした、作戦実施の結果殉教しています。実際、イスラエルの目的の 1 つは、パレスチナの就学生や幼児たちに恐怖を抱かせ、パレスチナ在住世帯に自宅退去を迫り、入植地建設プロジェクトを迅速に推進させることにあります。しかし、7歳のラヤン少年とパレスチナ人女性記者アブアクレ氏、そして12歳のムハンマド少年の暗殺・殉教の違いは、ムハンマド少年の殺害後はイスラエルに対する抗議の波が世界中に広がったのに対し、残念ながら7歳のラヤン少年の殺害事件、それ以前にすでに同少年のような子供数十人が、ガザ地区やヨルダン川西岸で殉教していた事件、それいずれも世界でのイスラエルへの抗議の波にはつながらなかったということです。このことから、イスラエルはますますヨルダン川西岸での自らの拡張主義的な政策を続行し、防衛手段を持たないパレスチナ人の子どもの殺戮に熱を上げているのです。

しかし、ムハンマド少年が聖地ベイトルモガッダス内のアクサーモスク奪還運動(インティファーダ)の象徴と化したように、今回のラヤン少年の残忍な殺害も現在のインティファーダの象徴となりえるものです。一方で、ラヤン少年の死に関する欧米諸国からの調査要請は、批評できます。あいまいな出来事の調査依頼は当然必要である。しかし、公の場で行われたラヤン少年殺害事件の場合、故意であったことが認められる理由と証拠が数十あるため、今回の調査の要求はイスラエル側にとっての時間稼ぎ、および責任回避を狙ったものと言えます。一方で、女性記者アブアクレ氏殺害などの事件では、捜査も進まず、アメリカも自国民であるアブアクレ氏の損害賠償を要求する代わりに、この事件をうやむやにして誤魔化そうとしています。

このほかに論評すべき点として、欧米諸国は、7歳のラヤン少年の死についての調査を要求してしている一方で、イランで最近発生したクルド系女性マフサー・アミーニーさん(22)の不審死についての真相を明らかにする猶予・権利を与えず、混乱と混乱を引き起こし、これに関する真実と真相の解明を妨害していることが挙げられます。

 


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