2月 29, 2020 20:36 Asia/Tokyo
  • トルコのエルドアン大統領(右)
    トルコのエルドアン大統領(右)

シリア情勢、特に同国北部イドリブ県にトルコが軍事介入を強めていることから、シリアでは再び衝突が激化しているものの、現状ではトルコ側の敗北に終わっています。

イドリブ県ではテロリストが大敗を喫する一方で、トルコ軍シリアの国家主権を再び侵害し、シリア及びその同盟国との戦闘状態に突入しました。この数日間で、トルコ軍側に数十人の死傷者が出ています。

イドリブで現在起こっている事態は、トルコ政府の誤った捉え方に起因します。

トルコ側の第1の誤りは、シリア軍との戦争が、同国ハサカ県やラッカ市でのクルド人武装勢力との戦いと同様のものと捉えていたことです。それとは裏腹にシリアとその同盟国の軍はトルコ軍の前に断固として立ちはだかり、トルコ軍に特に甚大な人的被害をもたらしました。

イドリブ情勢をめぐるトルコ政府の第2の誤りは、シリア軍に対する軍事攻撃のあらゆる結果をロシアが警告していたにもかかわらず、その警告を軽視し、現実になるとは考えていなかったことです。その一方でロシア軍は、トルコの軍事攻撃に具体的に反応しました。トルコ軍が混在するテロリストの拠点を攻撃する中で33人のトルコ兵が死亡しています。

誤りは他にもあります。NATO北大西洋機構条約の加盟国であるトルコ政府が、対ロシア戦争ではNATOがトルコ側の味方として介入してくると見込んでいた事が指摘できます。しかし、実際にはその当てが外れ、NATOは口頭で立場表明をするに留まりました。事実NATOは、「トルコ軍はシリア側に進軍して、テロ組織ヌスラ戦線を支援した。だが、それ以前に西側諸国はトルコ政府に対し、ヌスラ戦線がテロ組織であることを理由に、この戦争でトルコ側を支援することはできない」と通告していたのです。

トルコ軍

 

EUのボレル外務・安全保障政策上級代表もイドリブ情勢に反応し、イドリブでの緊張が激化し、一大国際紛争に発展しかねないと警告すると同時に、こうした状況は、一般市民に耐え難い人道的苦しみと生命の危機を招くとしています。この表明は、事実上トルコの敗北を意味します。つまり、トルコ政府が過去9年間、シリア危機にNATOを介入させようと躍起に試みてきたものの、現在すでにロシア軍がトルコ軍を攻撃し、トルコ軍側に数十人もの死傷者が出ています。これはNATOがまたしても、組織の一員であるトルコを支援・参戦するということをしなかった結果なのです。

 

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