11月 24, 2020 20:10 Asia/Tokyo

イエメン軍が23日月曜、サウジアラビア・ジッダにある同国石油大手アラムコ社の石油施設をミサイル攻撃しました。

サウジアラムコ社の施設がイエメン軍のミサイル攻撃を受けるのは、これが初めてではありません。同社の石油施設は、2019年9月にもイエメンの攻撃を受けており、これはサウジアラビアの経済に甚大な損害を及ぼしています。

アラムコ社の石油分配施設に対する今回の攻撃は、いくつかの重要なポイントを有しています。

第1の点は、今回の攻撃がポンペオ米国務長官のサウジ訪問と同時期に行われたことです。シオニスト政権イスラエルのネタニヤフ首相がサウジアラビア訪問に関して沈黙しているものの、情報筋の多くが同首相のサウジ訪問の事実を確認しています。言い換えれば、今回の石油施設へのミサイル攻撃は、ネタニヤフ首相のサウジ訪問とも重なったことになります。このため、今回の攻撃は、西アジア地域でのサウジアラビアやイスラエルへの警告と言えます。

第2の点は、今回の攻撃で使用されたミサイルの種類です。イエメン武装軍のヤフヤー・アルサリーア報道官は、「今回の攻撃で、クルーズミサイル・ゴッヅ2が使用された」とし、「このミサイルは有翼ミサイルの新世代型であり、イエメンミサイル部隊により製造、実用化された」と強調しました。このため、今回の攻撃ではイエメン製の新型ミサイルが公開されたことになります。

第3の点は、攻撃現場となったサウジアラビア・ジッダからイエメン国境までが650km以上離れているということです。サウジアラビア領空は、アメリカ製の最新鋭のパトリオット・ミサイル防衛システムにより守られています。言い換えれば、ミサイル・ゴッツ2は、追跡や破壊の可能性は極めて弱いとされています。この点にかんがみ、ジッダにあるサウジアラムコ社の石油施設へのミサイル攻撃は、イエメンの政府軍と義勇軍にとって1つの重要な成果であるとともに、サウジアラビアに対する警告だとも言えます。それは、今回の攻撃は、今後イエメンがもっと激しい攻撃ができる可能性を有することを示しているからです。

第4の点は、今回のミサイル攻撃がイエメン中部マーリブ州にある拠点が解放されたわずか2日後に行われたということです。実際に、今回の攻撃は、この2日間だけでサウジアラビア主導アラブ連合軍に対する、イエメンの政府軍と義勇軍の手痛い2回目の平手打ちということになります。またマーリブ州にある戦略的な拠点の解放と今回の攻撃が同時に行われたことは、イエメンの政府軍と義勇軍が持つ同時の多極的攻撃力を証明したことになり、これはイエメンにとって重要な1つの進歩とみなされます。

第5の点として、この攻撃の防御的な側面が指摘できます。昨日の攻撃は、アラブ連合軍による攻撃や、イエメン国内の港湾への燃料運搬船や船舶の着岸阻止をはじめとした、人道に反する行動の継続への報復として行われました。イエメンのシーア派組織アンサーロッラーは今月11日、港湾や空港の閉鎖継続への報復として、数日以内にサウジに大規模な攻撃を仕掛けると脅迫していました。先の戦略的拠点の解放や今回のサウジ石油施設へのミサイル攻撃は、これらの警告を実行したものだといえます。

そして、最後の点として指摘できるのは、先述の基地の解放とアラムコ施設へのミサイル攻撃が、イエメン政府軍と義勇軍の抑止力の増強継続を証明し、これは再び戦場での力のバランスを変えるものだということです。

 

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