3月 06, 2021 20:28 Asia/Tokyo
  • 西アジアの地図
    西アジアの地図

西アジアの現在の情勢からは、地域の関係国・勢力間の対立の激化、秩序のない混乱状態、政治的な先行き不透明感が見て取れます。

現在の西アジアの情勢から、この地域が今まさに過渡期にあることがはっきりと伺えます。このことは、ザリーフ・イラン外相も以前に指摘していました。過渡期にある西アジアの主な特徴は、この地域でのアメリカの存在感・勢力の低下と、逆にこの地域での対米圧力の高まりだと言えます。

米国の外交戦略においても、東アジアに集中的に焦点が当てられており、西アジア地域はそれほど重視されていません。ジョー・バイデン氏が大統領として米国で政権を掌握してから2か月も経たないうちに、西アジアに対するアメリカの懸念が薄れた兆候が出てきています。今日、米国の支援を受けた一部の国や勢力が見せる動きも、主にこの問題によるものです。

シオニスト政権イスラエルのガンツ戦争大臣は、同政権が対イラン攻撃に向けた準備を進めている、と主張しています。しかし、この主張は現実的なものではなく、イスラエルが西アジア地域での米国の存在感・勢力の低下や、米国の対イラン核合意復帰への希望を懸念していることによるものです。言い換えれば、自領内で前代未聞の政治的な行き詰まりに直面し、この地域での数日間の戦争ですら開戦できないイスラエルはまさに内憂外患の状態にあり、負け犬の遠吠えのような形で、対イラン脅迫に転じたというわけです。

このような政治的な先行き不透明は、サウジアラビアにおいても見られます。バイデン米政府は対イエメン戦争でのサウジアラビアへの支援の打ち切りを発表した一方で、サウジアラビアの反体制派ジャーナリスト、ジャマール・カショギ氏の残殺に関する文書を公開し、ムハンマド・サウジ皇太子をこの犯罪の実行犯と断定しました。

常に外国勢力に依存してきたサウジアラビアは今や、不安定な状態にあり、国内外の政策の見通しはまだ立っていません。こうした中、サウジにとっての地域最大のライバルであるイランに対する世界的な圧力は減少し、イランは前米政権の最大限の圧力を乗り切っています。

このような現状において、UAEアラブ首長国連邦のような国では変化が見られず、また深刻な脅威因子ではありません。それは、そもそもそうした国が地域の主要国と見なされない上、サウジやイスラエルの脇に控えた存在として扱われ、脅威であったとしてもまずサウジやイスラエルに注目が向けられるはずだからです。

西アジアにおけるもう1つの問題は、イラク、さらにはシリアで見られるアメリカの状況です。西アジア駐留米軍への脅迫は今日、かつてないほどまでに大きくなっています。今日、特にイラクでは、アメリカに対し同国からの軍隊撤収を迫る圧力が高まっています。即ち、内政に焦点を当てるべく、西アジアを含む新たな紛争への参入に、消極的な兆候を示している新米政権は、イラクで強い圧力にさらされているのです。

このことを踏まえ、イラクの各抵抗組織は今月4日、占領軍の撤収・国外追放に向けたいずれの手段も奏功しなかったことから、国内全域において、外交機関以外の占領軍とその基地を標的とした攻撃に転じています。

この行き詰まり状況は、1つの重要な要素です。地域の妥協的な因子は、彼ら自身の内的能力に基づく首尾一貫した戦略ではなく、外部の力、特に米国に依存していることから、ホワイトハウス内の変化はこれらの戦線における混乱や先行き不透明という事態を生み出しています。こうした中、抵抗枢軸因子は、自らの内的な能力に基づいて一貫した戦略と目標を持っているため、その方針や政策が外国や外的因子が抱える政治的変化の影響を受けることはほとんどない、と言えるのです。

 

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