1月 07, 2022 05:02 Asia/Tokyo
  • イラク駐留米軍
    イラク駐留米軍

2022年の年明け早々から、イラクでは駐留米軍が繰り返し攻撃を受けています。

ここ数日、イラク西部のアサド米空軍基地は、同国の勢力グループの標的にされています。5日水曜夜には、アサド空軍基地に向けて5発のミサイルが発射されたことから、同基地内の米軍のC-Ram対ミサイルシステムが作動しました。ミサイル攻撃のわずか数時間後には、さらに無人機による攻撃も受けています。

さらに、イラク中部のバービル県と南部ムサンナー県サマーワ市でも、それぞれ別の米軍部隊が攻撃されました。イラクの抵抗組織「Qasim Al-Jabbarin」は声明を発表し、これらの攻撃を実行したことを正式に認めています。

イラク国民の大半は、米軍の駐留がイラクの安全に利益をもたらさなかったばかりか、同国民兵組織ハシャドアルシャビの故アブーマハディ・アルムハンディス副司令官の暗殺や、米政府によるイラク国内の抵抗軍メンバー数十名の殉教に代表される、イラクの主権と独立の侵害になると考えていることから、自国からの米軍の完全な撤退を求めています。

イラク国民の権利の要求に応えてイラク政府がしたことは、イラク駐留米軍の性質を「戦闘」から「軍事顧問アドバイザー」に転換させたことでした。イラク・米政府の間の2021年7月の合意により、米軍は昨年末(2021年)にイラクを離れ、イラク軍の訓練を目的とした一部の顧問がイラクに留まる約束になっていました。

カディミ・イラク首相を含む同国の当局者は、昨年末に米軍の撤退を発表しましたが、多くの報告からは、まだ2400人の米軍が軍事顧問としてイラクに残っていることがわかっています。2021年末の時点でイラクに残留する米兵の数に関する正確な統計はありませんでしたが、イラクの治安専門家ターリク・アル・ラビイー氏は「駐留場所がいずれの基地かがはっきりしない米兵は5000人ほどだ」と述べていました。その場合、およそ半数の米兵がいまだイラクに残っていることになります。

もう1つの問題は、イラクの抵抗グループが、「米軍が国内に存在する場合、自分たちには侵略者や占領者と対峙する権利がある」と繰り返し表明していることです。このため、米軍が繰り返し攻撃されていることは、以前にイラクの抵抗グループによって出されていた警告の実行ということになります。

これらの攻撃は、イラクの勢力集団と米軍との衝突は新年も続き、以前よりもさらに拡大する可能性があることを物語っています。このことは、2020年1月5日にイラク議会が可決した米軍撤退決議をイラク・米両政府が十分に履行していないことによるものです。

この決議では、すべての外国軍はイラクから撤退しなければならず、これらの軍が顧問として残留することは許可されていません。

そして、最後の点として言えることは、米軍はイラク西部、中部、南部で標的にされているものの、そうした攻撃のほとんどは西部のアサド空軍基地に集中しているということです。それは、この基地の管轄がイラク軍に委譲されたにもかかわらず、依然として多数の米軍がアサド基地内に駐留しているからだと思われます。

 


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