1月 23, 2022 01:05 Asia/Tokyo

サウジアラビア軍の戦闘機がイエメン北部サアダ州にある拘置所を攻撃し、これにより少なくとも80人が死亡したほか、およそ230人が負傷しました。

2022年の初めに、イエメンとサウジおよびUAEアラブ首長国連邦のでの紛争が激化し、UAEは最初にイエメンに武器輸送船を派遣しました。イエメン救国政府の海軍は、同国領海でこの船を拿捕、押収しています。イエメンのこの措置は、戦争におけるサウジ主導アラブ連合軍の大きな敗北となりました。

イエメンはUAEに対し、参戦について繰り返し警告しています。UAEが武器運搬船を派遣した後、イエメンはUAE政府に対しハリケーン作戦を開始し、無人機やミサイルで同国の工業地帯やアブダビ空港を襲撃し、これにより多数の死傷者が出ています。

サウジは21日金曜朝、3回目の攻撃において、イエメン・サアダ州の拘置所を攻撃しました。これは露骨な犯罪とでもいうべきもので、これにより少なくとも80人が死亡し230人が負傷しましたが、そのほとんどが民間人でした。

今回のサウジアラビアの攻撃には、2つのものが標的とされています。

サウジアラビアは、この攻撃でUAEに対するイエメンのハリケーン作戦に報復しようとしました。実際、この攻撃という形でのサウジの試みは、対イエメン戦争においてサウジとUAEのこれまでどおりの連携・団結、そしてこの戦争でUAEからより多くの協力を得ていることを誇示しようというものでした。

一方で、サウジはイエメンへの警告と威嚇を目的として今回の攻撃を実行し、イエメンがサウジおよびUAEへの攻撃を継続すれば強い反撃に遭遇するというメッセージを伝えようとしました。これに関して、イエメンのシーア派組織アンサーロッラーの政治評議会メンバーであるムハンマド・アル・バヒーティ氏は、アラブ連合軍の最近の犯行動機がイエメン人への脅迫にあると強調しています。

サウジによるイエメン各地への攻撃に関する問題は、国際機関と西側諸国の消極的な態度です。今月17日に行われたイエメンの対UAE攻撃は、国連安保理と西側諸国の強い反発を受け、アンサーロッラーが強く非難された一方で、民間人に対するサウジの攻撃には大きな反応はありません。

ブリンケン米国務長官はツイッターで、アラブ連合軍の攻撃には触れず、「イエメン全域での衝突と攻撃の激化を食い止める必要がある。我々はすべての交戦勢力に対し、平和的かつ外交的な紛争解決策を約束するよう求める。イエメン国民は平和に暮らし、自らの将来を決定する権利がある」と述べました。

グテーレス国連事務総長もサウジの犯罪を非難することなく、イエメン戦争のすべての交戦勢力に対し、国際人道法の下で民間人と民間インフラへの攻撃が禁止されているとして注意喚起し、これらの攻撃に対する迅速で効果的かつ透明性のある調査と対応を求めています。

しかし、受け身的で、黙認しているとさえ呼べるこうした反応により、イエメンに対するアラブ連合軍の戦争が7年間続いたことは言うまでもありません。このような状況では、イエメンはこれらの犯罪に対処する唯一の方法は断固たる反応を示すことだと考えています。アンサーロッラーのバヒーティ氏はこれに関して、「アラブ連合軍が犯罪にどれだけ手を染めても、イエメン国民は決して屈することはない」と警告し、「この犯罪の実行犯は後で必ずや後悔するだろう」と強調しました。

このため、外交的解決が失敗したことを考えると、イエメンとサウジ・UAEの間の対立の激化が予想されます。これに関連して、イエメン軍のヤフヤー・アルサリーウ報道官は、UAE駐在の外国企業に対し、イエメンの攻撃による経済的損害を回避すべく国外に退去するよう求めています。

 


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