May 24, 2017 17:34 Asia/Tokyo
  • テロに苦慮するヨーロッパ諸国

イギリスの警察が、サルマン・アベディ容疑者がマンチェスターでの自爆テロの実行犯だとしました。

警察関係者によりますと、レバノン系イギリス人のアベディ容疑者は、22日月曜、マンチェスターのコンサート会場で自爆テロを実行し、これにより22名が死亡、50名以上が負傷しました。

このテロ事件は、2005年のロンドンの同時多発爆弾テロ以来、最大のテロ事件とされています。

現在、イギリスなどヨーロッパ諸国は、国内のテロに直面しています。数年前まで、ヨーロッパ諸国のテロは、国外から来たテロリストによるものでした。彼らは外国の敵を滅ぼそうとする外国人とされていたのです。ヨーロッパ諸国の諜報機関や治安機関も、高いレベルの捜査により、このような外国人のテロリストに対応してきました。ヨーロッパの治安当局によれば、この数年、数回にわたり、外国人によるテロ攻撃を失敗に終わらせたということです。

しかし、現在、ヨーロッパ社会の中で生まれた人物の一部が、爆発物を身につけ、ヨーロッパ諸国の人々を殺害しています。

アベディ容疑者は、イギリスで生まれ、イギリスの教育システムの中で学び、ヨーロッパ社会の中で育った若者の一人でした。しかし、逸脱した思想の吹込み、社会や文化への失望感などが、このような若者を、暴力や殺害行為、テロに導く要因となっています。一方、どのような要素がヨーロッパ諸国の若者を同じ国の人に対するテロに導くのかは別として、否定できないポイントとは、ヨーロッパはアメリカと共に、国内のテロに直面しているということです。この種のテロは、外国のテロよりも複雑で、より流動的で、認識するのが難しいものです。

欧米諸国の情報機関や治安機関は、この数年、西アジア地域のテロを認知し、多くの経験を得ました。ヨーロッパの入国管理における厳しい措置も、国外のテロリストが入り込むのを防ぐ下地を整えています。しかし、テロ思想に染まったヨーロッパの若者を特定するのは、もっとも強力な情報機関や治安機関でも大変に難しいことでしょう。こういった若者は、簡単に爆弾の設計図をインターネットから入手し、日用品から殺人のための道具を作り出します。こういったヨーロッパ市民は、何の問題もなく、注目されることもなく、鉄道駅などの人の集まるところに入り込み、殺人を行います。現在、自動車やトラックも、爆弾と同じぐらいに、テロ攻撃において殺傷能力があり、このような中でテロ行為が行われています。

いずれにせよ、これまでの経験からは、テロ、特にホームグローン型テロへの対策は、警戒態勢を強化し、強大な権力を行使するだけでは不可能だということが示されています。テロの危険性を排除するためには、テロが行われる根源を明らかにし、テロ行為に走る理由について調べる必要があるのです。

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