2017年06月12日16時14分
  • 中国とロシアの投資基金の設置

中国が、アメリカの通貨による圧力を減らすための努力を続ける中、ロシアに対し、中国の人民元による共同投資基金の設置を提案しました。

ロシアのプーチン大統領によるこの提案の支持は、国連安保理の2つの常任理事国が、経済・貿易協力により、ドルの価値の変動による圧力を減らそうとしていることを示しています。

ロシア直接投資基金のドミトリエフ総裁は、プーチン大統領の同意により、中国とロシアの人民元共同投資基金が設置されるだろうとしました。この提案は、まだ計画の段階ですが、プーチン大統領の同意は中国にとって重要です。これ以前にも、中国とロシアの中央銀行が、両国の貿易を、ドルを利用せずに人民元とルーブルで取り引きすることで合意していました。

IMF国際通貨基金が、人民元を特別引出権バスケットに採用した後、中国政府は、人民元を国際貿易における主要通貨として定着させるための努力を開始しました。そのため、ロシアだけでなく、イラン、トルコ、マレーシアといった国々とも、自国の通貨による取り引きを行うことで合意しています。こうした中、今回の共同投資基金の設置は、他国への経済的な影響力を拡大するための中国の大きな歩みと見なされます。この共同投資基金の設置は、アジアインフラ投資銀行の設置とともに、自国通貨による収入と経済成長を定着させようとするための中国政府の計画となっています。実際、中国は、国際市場への中国のアクセスを妨害しようとする西側の動きが、自国の経済に及ぼすマイナスの影響を退けようとしています。現代版シルクロード経済圏構想も、このような目的で、中国政府によって計画、実行されています。

明らかに、中国政府は、人民元の通貨価値がドルの影響を受けやすいことや、国際市場におけるドルの影響力をよく知っています。そのため、アメリカから制裁を受けているロシアといった国との貿易協力により、人民元によってそれらの国の財政を助け、将来的に、人民元を国際市場の主要通貨にしようとしています。ドミトリエフ総裁は、これまでに、中国の人民銀行はロシア経済に対して、借款の形で700億ドルの支援を行ったが、これは西側の圧力や制裁を考えると、ロシアにとって非常に重要なものだと語っています。このような中で、ロシアと中国は共同銀行の設置も計画しており、両国の通貨取り引きの円滑化を図ろうとしています。

しかし、国際市場における人民元の力を示すための中国の努力は、多くの問題にも直面することでしょう。中国の経済力を、将来的に自分たちの脅威になると見ているアメリカは、さまざまな方法で、中国の努力を妨害しています。この中で、アメリカは、西側の他の経済大国と協力し、人民元が、ドル、ポンド、ユーロ、日本円に続く5つ目の世界の主要通貨となることを防ごうとすると考えられます。

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