新型コロナウイルスの他国への蔓延の恐れが浮上
-
新型コロナウイルスの発生
新型コロナウイルスの発生源である中国で、このウイルスの防疫に向けた包括的な措置が講じられているにもかかわらず、複数の報告によればこの新型ウイルスの感染例が世界各地で報告されています。
フランス通信によりますと、中国の習近平国家主席は、「新型コロナウイルスが急速に蔓延している事から、中国は危険な事態に遭遇している」と語りました。
中国の衛生省と国家安全省の最新の報告によれば、同国ではこれまでに新型コロナウイルスへの感染により56人が死亡、感染者が2684人に上っているということです。
現時点で、世界各地でのコロナウイルスによる新型肺炎の患者は合計2020人を超えている、とされています。
スカイニュースによりますと、新型コロナウイルスは発生源の中国に加えてタイ、ベトナム、シンガポール、日本、韓国、台湾、ネパール、フランス、アメリカ、アゼルバイジャン、オーストラリア、マレーシアでも感染例が報告されています。
これに関して、オーストラリアの政府当局は国内での感染例が見つかった事実を認め、「わが国には、多数の中国人観光客が入国することから、国内での新型コロナウイルスの感染者は今後さらに増える可能性がある」としました。
また、カナダ東部オンタリオ州の保健衛生当局も、「発生源とされる中国の湖北省武漢市から先日オンタリオ州へ戻った50歳の中国人男性が、到着から数日後に新型肺炎と思われる症状を訴え、現在病院で治療中である」と発表しました。
フランス厚生省も、以前に同国パリ市内で2人がこのウイルスに感染したことを認めていましたが、最新の報告において、さらにボルドー市内で1名の感染者が見つかったことを明らかにしました。
イギリス首相府も最近、同国スコットランド地方にて新型コロナウイルスへの感染の兆候が見られる事を明らかにし、武漢市からイギリスに入国した4人の旅行者が病院に搬送された、としています。
これらを踏まえ、イラン保健医療教育省は25日土曜夜、「中国からイランに入国する旅行者は非常に限られているため、イランでは新型コロナウイルス蔓延の懸念はないが、WHO世界保健機関とコンタクトし、2003年のSARS及び2012年のMERSの対策の経験を生かして対処する意向だ」と表明しました。
中国の情報筋によれば、同国は新型コロナウイルスの蔓延を防ぐため、湖北省内の8つの都市への往来ルートを閉鎖しています。
中国では現在、13都市を結ぶ列車やバスなどの公共機関が、この新型ウイルスの蔓延を理由に運休となっています。
最新の統計では、中国武漢市では4300万人以上がケアを受けているということです。
新型コロナウイルスは昨年12月に初めて、中国湖北省・武漢市で発見され、以来現在まで同省への立ち入りが制限され、完全な防疫管理がしかれています。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://twitter.com/parstodayj