May 30, 2020 22:08 Asia/Tokyo

アメリカの各地で再び、警察による黒人市民の殺害に抗議するデモが展開されています。

この4日間、ミネアポリスからニューヨークへ、アトランタからヒューストンへ、ミルウォーキーからロサンゼルスへと至る米国の各都市において、大規模な抗議デモが実施され、一部の都市では抗議者と警察の衝突や略奪行為へと発展し、負傷者が出る事態となりました。

米国で起きているここ数日の出来事は、白人警官により黒人市民のジョージ・フロイドさんが膝で首を押さえつけられて窒息死した、その事件に対する怒りだけに留まらず、怒りの矛先は過去数百年間にわたり米国に根強く残る、黒人差別や不平等に向けられています。

クオモ・ニューヨーク州知事は、次のように述べています。

「ミネアポリスでの出来事は、単なる一つの事件ではない。米国において続いている不平等や不公正という書物の1つの章である」

クオモ・ニューヨーク州知事

 

この書物は米建国より何年も前から、ネイティブ・アメリカンと呼ばれる原住民の大量虐殺、そして英国による新世界での植民地支配・奴隷貿易により開始され、400年間にわたって少数派の人々への様々な暴虐・圧制という形で続いてきました。米国市民はこうした圧制や暴虐が発生する度に街頭に繰り出し、不適切な状況を永遠に終わらせようと試みてきました。しかしその都度、治安部隊の弾圧行為や一部の暴徒や略奪犯の行動によって、米国での市民運動という戦いは望ましい成果に至らずに終わっているのが現実です。

もっとも、近年では独立系ニュース局の発展や市民・ジャーナリストの活動のおかげで、より幅広い大々的な情報伝播や抗議者の間の更なる団結・連携が可能になりつつあります。このことからも、「黒人の生命は価値がある」とした抗議行動が白人をはじめ、米市民の広い階層に浸透してきたのです。この運動は、大統領職を含む米国内の要職への黒人の進出といった政治的な成功と相まって、貧困や不平等、差別にあえぐ多数の黒人の状況を変えつつあります。そこでの目的は、数百年に渡り奴隷制や人種による分離政策が行なわれ、米国社会で人種差別主義が定着してしまったことから、重要性を有しています。米国民の間に横たわる人種差別主義的な文化を変えない限り、警官による黒人の殺害、黒人を殺害した警官の不起訴を防ぐことはできないのです。

しかし、米国では人種差別主義的な行動の修正に向けて、社会の要求が高まるのと同時に、国内の人種差別主義団体の活動が活発化し、人種差別という負の遺産を守ろうとしています。これらの団体は目的達成のためなら、反人種差別の活動家を弾圧し、彼ら’に銃を向けることも辞さないという状況にあります。近年、同国の人種差別主義者や極右派による暴力的な行動は、トランプ米大統領の偏った、また矛盾した発言により激化しています。こうした中、ツイッターが、「抗議者への発砲は差し支えない」としたトランプ大統領のツイートを、暴力礼賛に関する規約への違反だとし、リツイートや「LIKE」の可能性を制限しています。

とにかく、米国内での根強い人種問題が未解決のままであることは、再び同国を社会・政治面での不安に直面させました。現在、新型コロナウイルス禍の影響で国内経済が悪化していることから、米国での社会的な安定や秩序は更なる危機に遭遇すると見られているのです。

 
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