11月 16, 2021 21:52 Asia/Tokyo

バイデン米大統領と中国の習近平国家主席が15日月曜、緊張緩和や両国の対立の解消のためオンライン会談を行い、人権や安全保障などの問題について協議しました。

習国家主席はこの会談の冒頭で、「米中は、今後の課題解決に取り組むために、交流と協力のレベルを強化する必要がある」と語っています。一方のバイデン氏も「両国は、相互関係が最終的に深刻な紛争や課題に発展しないことの確信を得る必要がある」と述べました。

米中首脳のオンライン会談の前に多くの喧伝や憶測が飛び交ったにもかかわらず、実際にはこの会談は世界一の経済大国およびナンバー2の間の広範囲な対立の解決においては、具体的な成果はありませんでした。実際、バイデン氏と習氏の対話は過去の蒸し返し、懸念の表明、そして一部の約束を交わすことに関するものでした。一方で、政治、経済、貿易、安全保障、サイバー分野における米中の数十の対立のうち1つも合意には至っていません。

2021年1月下旬に発行されたバイデン政権の「暫定国家安全保障戦略ガイドライン」文書は、アジアとユーラシアの2つの大国である中国とロシアを、米国にとっての最も重要な脅威として認識しています。

しかし、バイデン政権の観点からは、中国の方がよりアメリカにとっての主要かつ深刻な脅威と見なされているように思われます。バイデン氏の就任により、米中間の緊張は緩和されなかっただけでなく、両国間の冷戦はこの2大大国が衝突にいたるのではないかという懸念を増大させました。

アメリカの真の懸念は、中国に対する再三の非難とは別のところにあり、今後世界をリードする経済大国として中国が数年のうちに台頭することや、その軍事力の拡大によって現在の安全保障上の国際バランス、さらにはインド太平洋地域における伝統的な米国の地位が脅かされていることにあります。したがって、米国はどんな犠牲を払ってでも中国を弱体化させようともくろんでいます。

現在、米国と中国は、特に新型コロナウイルスの発生源や、国際貿易の法規範、中国の核兵器増強に向けた主張や台湾への圧力の高まりなどの問題をめぐって、見解が対立しています。

バイデン政権幹部は、中国との平等な競争や米中関係の緊張緩和を主張していますが、バイデン氏就任以降の中国に対する姿勢から見て取れるのは、アメリカがあらゆる分野で全面的に中国に対抗し、そして中国の領海をめぐる主張に立ち向かおうとしていることです。

政治評論家のFyodor Lukyanov氏は、「米中間の激しい経済対立は、軍事・政治紛争と化す可能性がある」と語っています。

興味深いことに、アメリカは今回の米中首脳オンライン会議の時でさえ、中国に対する敵対的な行動を止めていません。これに関連して、米国上院の民主党多数派のリーダーであるチャック・シューマー議員は、米中間の競争強化に関する法律を米国の国防政策に追加したと発表し、中国に対する米の政治危機が続いていることを明らかにしています。

総括して、アメリカは中国との対立解消を主張しているにもかかわらず、行動上では中国に対して政治、経済、軍事面での争いを仕掛け、インド太平洋地域での連合形成により中国を封じ込めようとしていると言わねばなりません。そしてそれは、中国からの強い反応に直面しているのです。

 

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