4月 17, 2022 14:42 Asia/Tokyo

イギリスへ各国からの難民流入が続く中、同国政府は難民をアフリカのルワンダへ移送するという厳しい規範を設定しました。

英国のこの措置は、慈善団体や人権活動家などから強い抗議を招きました。160以上の慈善団体と人権活動家らは、ジョンソン英首相に宛てた公開書簡で、この非人道的な措置を非難し、「圧政的で恥ずべきもの」としました。

人権活動家らは、ルワンダのこれまでの人権状況を批判し、今回のイギリスの計画を「無慈悲で非道徳的」としています。

国連も、イギリスのこの決定に反応し、「責任を分かち合って難民の命を救い、ブローカーによる人身売買を抑制するかわりに、難民の居場所を変えただけで満足してしまっている」と表明しています。

ジョンソン首相はこれに先立って、「我が国の裁判所が難民を法の管理下に置き、彼らを東アフリカの各国へ移送することになる」と述べていました。

これについてパテル英内務相は、ルワンダの首都キガリを訪問し、同国との1億2000万ポンド規模の5カ年協定に署名しました。

この措置の一方で、世界中の難民の多くは、アメリカや英仏の主導あるいは攻撃によるものを含む外国の軍事攻撃が原因で住処を追われた人々です。この背景として、シリアや西アフリカのマリ、アフガニスタン、リビア、イラク、その他多くの国で起きている政治・経済的危機や戦争を挙げることができます。

国連難民高等弁務官補佐官のジリアン・トレッグス氏は、これについて、「戦争や紛争、迫害、拷問から逃れる人たちは、思いやりや同情に値する人々だ。彼らは商品のように取引され国外へ移送されるべきではない」と述べています。

それにもかかわらず、イギリスやフランスのような国々では、経済的問題の増加や市民の多く、特に右派政党の間で社会的不満が高まっていることから、各政府は問題の責任を難民たちに擦り付けています。

その一方で、多くのアフリカ諸国も財源的な必要性や西側諸国への依存を理由とし、欧州諸国の政策に追随しています。こうした中、アフリカ諸国出身の難民の多くが、一定期間の後に消息不明になったりしています。スイス・ジュネーブに本部を置く赤十字国際委員会のデータによると、アフリカ出身を中心とする難民およそ4万8000人が行方不明者として登録されています。

赤十字国際委員会・アフリカ事業局長のパトリック・ユセフ氏は、「毎年特にアフリカ諸国内、あるいは目的地の国で拒否され消息不明になるこれらの移民の数は警告すべきもので、これらの多くは移民ブローカーによる恐ろしい悪用の犠牲者となる」と述べています。

フランスのクレマン・ボーヌ欧州担当相は、「人道主義の枠内、あるいは実用性の観点から見て、現時点ですでに問題を抱えているアフリカ諸国のような国に、難民申請の権利がある移民の収容施設を作ることは果たして受け入れられるものか?」と疑問を投げかけています。

いずれにしても、欧州諸国は難民たちにこのような対応をしながら、常に人権擁護のスローガンを叫び、他国を人権侵害で非難しているのです。

 


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