米上院議員が、イランに対するアメリカの長年の悪行を認める
May 27, 2022 19:06 Asia/Tokyo
-
アメリカ上院議員ティム・ケイン氏
アメリカ上院議員ティム・ケイン氏が、同国のイラン担当特使であるロバート・マレー氏の出席した上院外交関係委員会で、米に対するイランの不信感の発生に一連の歴史的な出来事が関与している事実を認めました。
バージニア州選出のティム・ケイン上院議員は、「イラン人の視点から見ると、アメリカは危険で信用できない存在である。アメリカは1954年、当時のイランのモサッデグ政権の打倒を幇助した。また、20年間にわたりイラン国民を独裁的に支配していた王政発足にも関与している。パフラヴィー国王が打倒されたときにも、アメリカは同国王をかくまったが、これはスパイの巣窟の異名を取る在テヘラン米大使館の占領で終わった」と述べています。
さらに、1980年代のイラン・イラク戦争でアメリカがイラクを軍事支援したことにも言及し、アメリカが化学兵器によるイラン市民虐殺にまで関与していたことにも触れました。
ほかにも、ケイン議員は1988年7月3日にペルシャ湾で発生した、アメリカ海軍のミサイル巡洋艦によるイラン航空655便の撃墜事件と、これによる290人の乗員乗客の死亡にも触れています。
ロバート・マレー・イラン担当特別代表も、米上院外交委員会の公聴会にて、イランが平和目的で核エネルギーを利用している事実を認めるとともに、「トランプ前政権が対イラン核合意離脱時に自白していたように、イランは自らの責務を履行していた」と語りました。
この数日、アメリカでは対イラン核合意復活に関する議論がこれまで以上に白熱化しています。