8月 12, 2022 13:30 Asia/Tokyo

皆様こんにちは。このシリーズでは、イランで実際に使われているペルシャ語の生きたことわざや慣用句、言い回しなどを毎回1つずつご紹介してまいります。

今回ご紹介するのは、「アリーアーバードも市になった」です。

ペルシャ語での読み方は、Aliiaabaad ham shahr shodeとなります。

このことわざに出てくるアリーアーバードというのは、現在はイラン北部マーザンダラーン州の町ガーエムシャフルを指しています。この地域は、1979年のイスラム革命以前の時代は旅人が通過するだけのごく小さな村落に過ぎず、しかも大元はアリーアーバードという少々大きめの茶店だったということです。

特に、移動や旅行には車ではなく、馬やラバなどの家畜を使用していたその昔、この茶店には旅客が休息する小屋のようなものや、家畜を休ませるスペースがいくつか存在していただけでした。また、常に家畜が通過し、しかも常に湿度が高いことからこの地域は常に泥だらけで、道は狭く、とても近代的な都市と呼べるものではありませんでした。

しかし、このアリーアーバードはマーザーンダラーン州の主要都市やテヘラン、イラン中部の主要都市につながる経路上に位置していたことから、付近の住民が地元で作った農産物や手工芸品などが、この町を通じてテヘランや周辺の大都市に輸送されていました。そのため、ここは次第に発展し、今では大都市につながる重要な中継都市として知られるようになったのです。

このように、かつては小さな1軒の茶店、旅人用の休憩所でしかなかったアリーアーバードが今や一大都市になったことから、このことわざは、特に誰かに対し、「自分はもう昔のような小さな存在ではない」と言いたい場合、または地位や名声、資産などの面で相手を見下ろし、今は自分のほうが上である、と自己顕示したいような場合に使われているようです。

以上、今回はイラン北部のある町の移り変わりからできたことわざをご紹介しました。次回もどうぞ、お楽しみに。

 


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