2月 22, 2017 19:08 Asia/Tokyo
  • パン作りの歴史

パンは、人間が作った最も古い食べ物のひとつです。パン作りの歴史は石器時代に遡ります。その当時、人類は初めて穀物の種を水に混ぜて、生地を作り、それを焼きました。

古代ギリシャ時代、パン作りは料理の最も重要な作業の一つと見なされていました。パンは宗教儀式において使用されていたことから、宗教的な重要性を有していました。パンなどの食べ物を焼くための最初の釜はおそらくギリシャ人が作ったものでしょう。ヨーロッパの歴史において少なくとも紀元前1000年にはパンは主食として注目されていました。

1912年から薄いパンが作られるようになりました。最初はこれらのパンは誰にも支持されませんでした。これらのパンがすぐにかび臭くなってしまうと考えられていたからです。しかしながら1928年から、パンを切ってその後パックにされたものが流通するようになりました。そのときからこうしたパンは人々に受け入れられるようになりました。

長い間、お金のある人たちは、白いパンを、貧しい人たちは黒いパンを食べていました。昔、白いパンは良質なパンと見なされ、高価だったことから、お金のある人だけがそれを手に入れられましたが、20世紀から、こうした考え方は変わりました。科学的な観点から、黒いパンは白いパンよりも栄養価が高いことがわかったからです。

パンは人間の食べ物として最も古く、最も重要なもので、世界の栄養史において特別な地位を誇っています。イランでもパンには特別な価値が置かれており、それを神の恩恵とみなし、それを捨てることは一種の罪であるとされています。イラン人は小麦を命の源、パンを人生の恩恵、神の性質の表れと見なしています。

小麦は人間の最も重要な食材であり、これまでその代替になるものはないとされています。たんぱく質やカロリーの点で、小麦は最良の、最も健康的な食材とされています。歴史資料から小麦の使用、認識、栽培、収穫、消費は、人類史と共にあることがわかっています。小麦は人間になくてはならない重要な食材です。

神の宗教の偉人たちも、神の恩恵としての小麦に特別な敬意を払ってきました。

預言者ムハンマドはこのように語っています。

「パンを大切にしなさい。至高なる神がそのために天から恩恵の雨を降らせ、大地の恩恵を与えた。それを粗末にしたり、踏みつけたりしないように」

ここからは、専門家のカンバリー氏によるイラン文化におけるパン、あるいはナンの役割についての説明をお聞きください。

「ナンはイランの文化において、特別な重要性と地位を有している。イランの豊かな文化の中で、ナンは、物質文化、精神文化において生活の基本的な要素の一つとなっている。ナンは小麦粉から作った生地を焼き上げたものであり、食べ物といえばナンである。イランの主食はナンである。 人々の間でもその価値は他の食べ物よりもずっと高い。口承文学、祈祷、詩の対句などにおいては、ナンとその重要性に関して人々の中に存在する地位は完全に明らかである」

世界中でパンの作り方は大きく異なります。

イランでパンはナンと呼ばれ、外国から作り方を取り入れたファンタジーと呼ばれるナン以外は、伝統的なナンが作られています。主にラヴァーシュ、サンギャク、バルバリー、タフトゥーンと呼ばれる4種類のナンがあり、それぞれ特別な作り方で作られます。

タフトゥーンは、遊牧民が作っているナンで、地面に掘って作った釜で焼きます。

ラヴァーシュは紙のように薄くて脆いナンで、3ミリの薄さにして焼きます。

サンギャクは、先のラヴァーシュより柔らかく、9ミリの薄さで、大都市で普及しています。

バルバリーは少し固めのナンで、厚さは1センチから2センチとなっています。このナンの名前は、バルバルという民族の名前からとったものです。

ナンには様々な種類があり、各民族の食生活によって異なっており、それぞれの地域の気候に沿ったものが作られています。例えば、寒冷地域では、しょうがや唐辛子などを使った生地が使用されています。さらに熱帯地域では、ナツメヤシのナンが作られています。

地元で歌われる詩や祈祷などの中で、ナンの持つ地位は完全に明らかで、このため、ナンは大衆文化の研究者に注目されるものの一つとなっています。

多くの風俗習慣、口承文学、大衆の知識を調査してみると、ナンに関する情報が手に入ります。

道でナンが落ちているのを見かけたら、人々はそれに敬意を払い、高いところか壁の柱か、木の枝の中に置いていったものです。またナンと塩が今よりも貴重であった時代には、ナンと塩に誓いを立てていました。多くの古い村では、「さあお昼を食べなさい」という代わりに、「さあナンを食べなさい」という表現が使われています。食べるものは全て「ナン」と呼ばれ、ナンを捨てるのは罪深いことでした。

 

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