May 01, 2017 16:50 Asia/Tokyo
  • チョガーホル湿地

今回は、イラン南西部チャハールマハール・バフティヤーリー州にある湿地をご紹介することにいたしましょう。

チャハールマハール・バフティヤーリー州にあるチョガーホル湿地は、ラムサール条約に登録されているイランの24の湿地の1つで、多様な動植物が生息している上、観光面での多大な可能性を秘めています。この湿地は、心地よいさわやかな空気に包まれ、自然散策にやってきた人々の目の前に心を和ませる風景を展開しています。この地域は、豊かな緑に覆われ、紺碧の湖面に周辺の山々が写しだされているとともに、言葉では表現しがたいその独特の静けさが見る者の心をとりこにします。

チョガーホルという名称は、ペルシャ語とクルド語の合成語で、「太陽の芝地」を意味しています。ここには、様々な目的を持った多くの観光客が訪れますが、そうした目的には、風景を楽しむことや、未開地の自然の写真撮影、そして野生動物の観察などがあります。

チョガーホル湿地は、総面積が2300ヘクタールにおよび、ザグロス山脈中部の海抜2100メートルの地点にあります。この湿地は、ケラール峰とバルアーフターブ峰の北部と南部にあり、ザグロス山脈の中でも雪が積もるこれらの峰があるために存続しているのです。

チョガーホル湿地の気候条件に影響を及ぼす要素には北極圏の気団のほか、ヨーロッパやイランの高気圧、さらには地中海気団や熱帯海洋性気団などがあります。このため、この湿地を訪れることは、いずれのシーズンであっても思い出深いものとなります・

チョガーホル湿地を訪れるのに最もよい季節は、春および夏とされています。春になると、この湿地や平原全域にはアネモネの花が咲き乱れ、また夏でも適温であることから、これらの季節は涼しい気候や自然の心地よさを満喫する絶好の機会となっています。

その一方で、この国際湿地の冬の美しさも決して見逃せません。冬のチョガーホル湿地も非常に見所があります。雪をかぶったザグロス山脈や、水面の凍結したこの湿地を背景に、春から秋までここに定住していた多数の野鳥のさえずりは、精神的な疲れを癒してくれます。

チョガーホル湿地は、壮大で心地よい景観を有し、この地に古くから生息する野鳥や渡り鳥のさえずりが響くことから、チャハールマハール・バフティヤーリー州の重要な観光名所となっています。この湿地では、様々な在来種の野鳥や渡り鳥が見られます。この湿地で見られる野鳥の多くはガチョウ、カモ、アヒル、コウノトリ、サギ、ペリカン、フラミンゴ、ハクチョウ、カモメなどです。

水生生物に興味があるなら、是非、チョガーホル湿地には淡水魚の1種であるハクレン、コイ、コイの亜種であるバーベル、サワラなどが沢山生息していることを知っていただきたいものです。また、この湿地は歯があるコイなどの珍しい魚の生息地でもあります。このため、チョガーホル湿地はほかに例のない独特な湿地とされています。

チョガーホル湿地は、50種類以上の植物や水生生物が生息することから、自然環境面で極めて重視されています。湿地の水際には、多種多様な動植物が生育していることから、野生生物の生息に最も適した場所となっています。この湿地に繁茂する植物には、水辺植物、湿生植物や水生植物などがあります。

1999年、イラン環境保護庁は、チョガーホル湿地の周辺に珍しい種類の生物が生息していることから、この湿地とその周辺の2500ヘクタールにわたる地域を禁猟区に設定し、自らの支援による保護監督下におきました。チョガーホル自然保護区には、ヘビやトカゲなどの爬虫類、水ガメのほか、イノシシやジャッカル、カワウソ、キツネ、ウサギ、オオカミなどの哺乳類、そして各種のカエルが生息しています。

 

チョガーホル湿地の水源は、ザグロス山脈の一部であるケラール峰の脇の泉や小川から流れてくる水です。この湿地の深さは、降雨に恵まれた最も良い条件下では3メートルにもおよび、700ヘクタールに上る緑地帯の中央部において、トルコ石のような色彩を放っています。この緑地帯は、水面が下がる4月下旬ごろから9月下旬ごろにかけて、面積がさらに拡大します。

チョガーホル湿地は、多種多様な動植物が生息していることに加えて、観光面での高い可能性を秘めています。この湿地のさわやかな自然は、確実に美しい景観を披露しており、是非記念にこの風景を写真に収めたいという意欲を旅行者にいだかせるものです。

また、秋と冬には多数の渡り鳥が飛来し、さらに在来種の野鳥も存在することから、この湿地にはバードウォッチングをする人々が集まってきます。この湿地は、周辺をザグロス山脈に囲まれ、美しい景観に恵まれていることから、多くの山登り客がこの地域のケラール峰へと向かいます。ケラール峰は海抜3820メートルで、冬にはすっぽりと雪をかぶり、時には春の終わりまで雪が残っていることもあります。

チョガーホル湿地の魅力の1つは、様々な水生生物が生息していることであり、魚釣りを趣味とする人々にとっての絶好の行楽場所となります。また、春と夏には、この湿地を船で遊覧することができます。さらに、この地域の自転車ツーリングによりサイクリングコースに指定されているコースの1つは、このチャガーホル湿地が終着点となっています。

 

 

 

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