8月 18, 2018 20:30 Asia/Tokyo
  • 礼拝
    礼拝

これまでにお届けした番組の中で、アラビア語の語彙であるイスラムという言葉のもっとも重要な意味が、健康、即ち心と体に一切の病気のないことや、それらの予防であることについてお話しました。また、魂の健康とは、人間が自身の言動や心のありよう、性格などのすべてを神に近づけるための道に乗せることであることにも触れました。 このことにより、人間は、生活の中で直面する困難やストレスに対処でき、他人と建設的な関係を築く事ができます。宗教的な活動により生まれた、このような関係は人間の精神面での病気を大幅に緩和し、また抑制する事が出来ます。最終回の今夜は、そうした宗教的な活動の一環としての礼拝についてお話することにいたしましょう。

唯一の崇拝の対象としての神を愛し、これを崇めて礼拝することは、人間の存在に備わっている本質の1つです。人間は、神と近しくなる事、そして神のもとでの安らぎを必要としています。

人類の創造の歴史を研究してみると、人類の出現と同時に神への祈祷や礼拝という行為が生まれている事がわかります。言い換えれば、人類は好ましくない出来事に遭遇したときに神への礼拝や崇拝という行為を知り、危険が迫ったときには、神のもとに身を寄せることが安全な避難場所であることに気づいています。

現代の心理学者の間でも明らかにされているように、病気の多くは礼拝や祈祷が存在する場所では発生しないものです。これらの心理学者はまた、回復の見込みのない病人に対し、安らぎのある心地よさを感じられるよう、宗教施設で祈祷や礼拝を行うよう奨励しています。

 

 

 

一部のイスラム諸国で行われた学術的な研究の結果、いわゆる一般的なうつ病の治療に加えて、イスラムの礼拝や、コーランや預言者一門の伝承ハディースを読むよう奨励されていたうつ病の患者たちが、そのほかの人々よりもはるかに高度な治療を受けたのと同じ状態にあった事が判明しています。

この研究の結果により、世界の思想家たちの間で、精神病の予防や治療において、神への傾倒や神への信仰心を持つという、新たな傾向が生まれました。アメリカの心理学者、哲学者でもあり、医師としても活躍するウィリアム・ジェームズは、これについて次のように述べています。

「大海原の荒波が、海の底の静けさを乱したり、平穏を崩したりできないのと同様に、生活上の一時的、表面的な変化も、神を深く信じている人間の内面の安らぎを乱すことはできない。それは、本当の意味で宗教を信じている人は、ストレスに負けずにバランスのとれた人格を維持し、予想される好ましくない出来事に対する備えが、常にできているからである。このことから、ストレスやうつ病の予防という側面において、また心と体の恒常的な安定のために、礼拝はこの上なく大きな役割を果たしているといえる」

 

好ましくない出来事に対処する上での礼拝や祈祷の役割は大

 

私たちの社会で起こっている精神面での病気やストレスの元凶に注目してみると、その原因の1つが、私たち人間と神との関係が弱いこと、そして精神性にかかわる行動をしないこと、そして礼拝を行わないことであることがわかります。

礼拝を行っているとき、人間は体全体と感覚のすべてが、神に注目し、実生活でのあらゆる問題から離れます。礼拝中には世の中の問題から自分を完全に切り離すため、心の安らぎが得られ、魂の健康を獲得できる事になります。こうした状態は、精神面の健康状態にも大きな効果をもたらし、日々の出来事による緊張を緩和します。これについて、神はコーラン第2章、アル・バガラ章、「雌牛」第45節において、次のように述べています。

"生きていくうえで、忍耐力と礼拝の助けを求めるがよい”

また、シーア派6代目イマーム・サーデグも、次のように述べています。

”シーア派初代イマーム・アリーは、重大な問題に遭遇した時には、礼拝をささげ、神に助けを求めていた”

 

人間は、生きていく中で、必ず何かの折にストレスやさまざまな精神先進面でのプレッシャーに遭遇します。そして、そうしたストレスや圧力のほうが強くなると、人間の精神力が次第に失われ、精神面での危険な病気を引き起こすとともに、それに伴って身体面での病気にもみまわれることになります。このため、人間にとって最もよい方法は、創造世界の源である神との関係を強め、礼拝や祈祷によって常に精神力を高めておくことです。

 

 

神は、コーランにおいて、あらゆる懸念やストレスの解消法は神を思い起こすことにあるとしており、心の安らぎを与えるものは「神への注目」、そして神を思い起こすことであるとしています。そして、神を思い起こすという行為のもっとも完璧な例は礼拝であるとしています。

今日、精神科のセラピストは、ストレスやうつ病の治療に当たって、安らぎを与える方法をとっています。この方法では、セラピストはストレスを起こす要素とその反対の反応、すなわち安らぎを与える要素の間に関係性を持たせます。それは、人間の思考は超自然的なすべてのものと結びつくときには、人間の魂から恐怖を吹き払うからです。この事実は、コーランでも強調されており、決して否定できないものです。コーラン第13章、ラアド章「雷電」、第28節には次のように述べられています。

"人々の心は、神を思い起こすことによってのみ、安らぎを得られる”

 

これまで26回にわたりお届けしてまいりました、「スピリチュアルヘルス・魂の健康」はいかがでしたでしょうか。次回からは新番組をお届けします。どうぞ、お楽しみに。

 

 

 

 

 

 

 

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