1月 04, 2021 20:40 Asia/Tokyo

コーラン第34章サバア章サバア、第10節~第13節

慈悲深く、慈愛あまねき、アッラーの御名において

 

第10節

「我々はダーヴードに美徳を授け[て言っ]た。『山よ、鳥たちよ、彼と共に神を賞賛しなさい』 我々はまた、彼のために鉄をやわらかくした。

(10)وَلَقَدْ آتَيْنَا دَاوُودَ مِنَّا فَضْلًا يَا جِبَالُ أَوِّبِي مَعَهُ وَالطَّيْرَ وَأَلَنَّا لَهُ الْحَدِيدَ

 

第11節

[ダーヴードよ、]完全な鎧を作りなさい。その結びを正しく測りなさい。また、相応しい行いに努めなさい。私はあなた方が行うことをよく見ている」

(11)أَنِ اعْمَلْ سَابِغَاتٍ وَقَدِّرْ فِي السَّرْدِ وَاعْمَلُوا صَالِحًا إِنِّي بِمَا تَعْمَلُونَ بَصِيرٌ

 

前回の番組で、第9節の終わりに、神の御前で赦しを請う僕について触れていました。コーランでは、第38章サード章第24節でも、預言者ダーヴードが神の御前で罪を悔い改め、赦しを請う姿が述べられています。これらの節は、預言者ダーヴードとその息子の預言者ソレイマーンの人生の一部を物語っています。

 

まず、神は預言者ダーヴードに特別な恩恵を授けたと述べられています。精神的、物質的な恩恵については、コーラン第27章ナムル章蟻で、簡単に言及されています。最初に、山などの無生物や鳥などの生き物が、預言者ダーヴードと共に祈祷や崇拝を行います。預言者ダーヴードが神の名を唱えはじめると、周囲のものたちも彼に同調し、彼らのささやきが空間に響きます。言い伝えの中でも、イスラムの預言者ムハンマドについて、「預言者の手から、小石による賞賛のメロディが響き、教友たちもそれを聞いた」とされています。

 

この節は続けて、預言者ダーヴードの特別な能力に触れ、次のように語っています。「我々はダーヴードのために鉄を柔らかくし、それによって鎧を作り、自分と教友たちを敵から守ることができるようにした」 どうやらダーヴード以前にも、戦士たちは、敵の剣や矢、槍から自分のみを守るために鉄の板を使用していたようでしたが、それは重くて使いづらいものでした。しかし神の意志により、預言者ダーヴードは鉄を細い棒にし、それで輪を作って服の形を作り、戦士たちがそれを身につけて、敵の剣や槍から身を守ることができるようになりました。

 

この節は終わりに、預言者ダーヴードとその民に対して次のように語りかけています。「これらの道具は正しい道において利用しなさい。神はすべてのことを知っておられる」

 

第10節と第11節の教え

  • 罪を悔い改め、神に赦しを願う人々は、神からの特別な恩恵に授かります。
  • 創造世界のすべてのものは、無生物や動植物も含めて神の命に従っています。この節でも、神は山や鳥に向かって語りかけています。
  • 地下資源や地上にある資源を人類の利益のために利用することは、神によって強調されています。
  • 産業は慎重さと質が伴っていなければならず、人類の利益のために利用されるべきです。

 

第12節

「また、ソレイマーンのためには風を支配させ、それで朝のうちに1ヶ月の行程を進み、夕方にも1ヶ月の行程を。また、[溶かした]銅の泉を彼のために沸かせた。精霊・ジンの集団が、神の許しを得て彼のもとで作業をしていた。我々の命に従わなかった者には、焼け付くような責め苦を味わわせた。」

(12)وَلِسُلَيْمَانَ الرِّيحَ غُدُوُّهَا شَهْرٌ وَرَوَاحُهَا شَهْرٌ وَأَسَلْنَا لَهُ عَيْنَ الْقِطْرِ وَمِنَ الْجِنِّ مَنْ يَعْمَلُ بَيْنَ يَدَيْهِ بِإِذْنِ رَبِّهِ وَمَنْ يَزِغْ مِنْهُمْ عَنْ أَمْرِنَا نُذِقْهُ مِنْ عَذَابِ السَّعِيرِ

 

第13節 

「彼らは、壁がんや彫像、池のような大きな皿、安定した鍋など、ソレイマーンが望むもののすべてを彼のために作った。ダーヴードの一族よ、[これら全ての恩恵に]感謝しなさい。だが、私の僕たちの中で、感謝するのはほんのわずかである」

(13)يَعْمَلُونَ لَهُ مَا يَشَاءُ مِنْ مَحَارِيبَ وَتَمَاثِيلَ وَجِفَانٍ كَالْجَوَابِ وَقُدُورٍ رَاسِيَاتٍ اعْمَلُوا آلَ دَاوُودَ شُكْرًا وَقَلِيلٌ مِنْ عِبَادِيَ الشَّكُورُ 

 

神が預言者ダーヴードに与えた恩恵について軽く触れた後、この2つの節は、ソレイマーンへの神の恩恵の3つの例を挙げています。

 

最初の例は、空を飛ぶ乗り物です。この乗り物は地上を離れた後、風によってソレイマーンが望む場所へと連れて行きます。ソレイマーンはこの乗り物により、1ヶ月はかかるような距離をたった半日で移動することができます。

 

二つ目の例は、溶けた銅です。これは大小の皿や安定した鍋など、さまざまな道具を作るために使われます。鉄はダーヴードの時代に柔らかくなり、銅はソレイマーンの時代に溶解されました。

 

第三の恩恵は、ソレイマーンとその統治体制に仕える精霊たちです。それらは彼の命によって困難な作業を実行し、違反を犯した場合には厳しく罰せられていました。

 

第二の恩恵について、人間が銅を溶解する技術を手に入れていることは明らかです。しかし、第一と第三の恩恵については、人間にとっては未知のもので、物質主義的な人であれば、それを迷信と捉えるでしょう。しかし、非物質的な目に見えない事柄、力を信じる敬虔な人々は、物質的な根拠に加えて、この世界には、まだ知られていない物質的、非物質的な根拠もあることを受け入れています。宗教の偉人たちの中には、神の許しによってそれに到達し、それを利用していた人々もいます。

 

第12節と第13節の教え

  • 神の預言者やその一門は、創造世界の事柄を支配する力を持っています。
  • 人間は精霊を支配することができますが、神が望む場合を除き、それは推奨されていません。
  • 芸術作品や工業製品を作り、金属や鉱物を利用することは、人類の発展の道が整うよう、神が一部の預言者たちに教えた事柄です。
  • 銅や金属の溶解には長い歴史があり、預言者ソレイマーンの時代にさかのぼります。預言者ソレイマーンの時代に銅が溶解され、大小の銅製の器が作られていました。

 

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