May 19, 2022 01:34 Asia/Tokyo

皆様こんにちは、このシリーズでは、イランで実際に使われているペルシャ語の生きたことわざや慣用句、言い回しなどを毎回1つずつご紹介してまいります。

今回ご紹介するのは、「蹄鉄も釘も叩く」です。

ペルシャ語での読み方は、Yeki be na'l mi-zane yeki be miikhとなります。

この表現は、お茶を濁して意見をはっきり言わない、または物事の当事者の双方にいい顔をする、という意味を表しており、馬に蹄鉄を装着する技術者・装蹄師(そうていし)という職業に由来するということです。

この技術者は、馬に蹄鉄をはかせる際、まずは馬の足のそれぞれの蹄を少々削り、その形に適合するよう、蹄鉄を熱して形を整えます。そして、これを蹄の裏側に当て、何本かの専用の釘を打ち込みます。この時に最初は釘頭を強く打ち、2回目は蹄鉄そのものを軽く打つそうです。こうすることによって釘がよりしっかりと打ち込まれ、馬の飼い主を満足させる一方で、後ろ足で蹴飛ばされないよう馬を落ち着かせるということです。

これは、馬の飼い主と馬の双方にとって都合よく振舞うことになり、このことから蹄鉄と釘の両方を打つという表現が次第に、当事者双方に対して都合よく振舞う、お茶を濁してはっきり物事を言わない、といった意味に変わっていったということです。

馬といえば「走る」というイメージが湧くかと思われますが、走れば当然蹄が磨り減ることになります。野生の馬の蹄は磨り減る量と伸びる量のバランスが保たれるため、原則的には伸びすぎた分を削ったり、蹄鉄を履かせる必要もありませんが、自然状態でも環境によっては爪が割れたり痛んだりといった場合もあるそうです。

しかし家畜化され、人を乗せて走ったり荷物を背負ったり馬車をひくようになると、蹄の伸びる早さよりも磨り減る量が多くなったことから、馬の蹄が磨り減るのを防ぐために蹄鉄をはかせるようになったということです。

以上、今回は馬に関係する表現をご紹介しました。それではまた。

 


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